塚田勝弘 
■ヨーロッパで高い評価を得たタイヤの進化系として登場
タイヤを交換するだけで、乗り心地や静粛性が高まった経験をしたことがある方も多いでしょう。とくに、高級車やスポーツカーに乗っているのなら、走りの良さにもこだわる人も少なくありません。
住友ゴム工業は、欧米で高い人気を誇る「FALKEN（ファルケン）」ブランドから、コーナリング性能とウェット性能を高次元で両立させた高級車向けの最上級タイヤ「AZENIS FK520L （アゼニス・エフケーゴーニーゼロエル）」とEMTタイヤの「AZENIS FK520」を、2023年3月1日から順次発売します。
EMTタイヤとは、タイヤの空気圧がゼロになっても、一定距離を走行可能でランフラットに近いタイプ。発売サイズは、2商品で計68サイズ、価格はオープン。日本のほか、欧米などにも投入されます。
今回、発売される「AZENIS FK520L」「AZENIS FK520」は、ヨーロッパ最大の自動車連盟「ADAC（ドイツ自動車連盟）」が実施するタイヤテストで、2021年の総合1位、2022年の摩耗テスト1位を獲得した「AZENIS FK510」の進化系タイヤ。
高級車に求められるコーナリング性能を実現するため、独自の左右非対称パターンが新開発され、外側ブロックの剛性を高めることで、コーナリング時にしっかりとグリップ。これにより、自在なハンドリングを可能にするそう。さらに、排水性の高い広い溝幅によって、高速走行時でも高いウェット性能が発揮されます。
また、コンパウンドに採用された天然由来の「サステナブルシリカ分散剤」は、疎水性のゴムと親水性のシリカの両方になじむ性質を持ち、ゴムとシリカのつながりを強固にすることで、ドライ、ウエットの両路面でのパフォーマンスを維持したままライフ性能を向上します。
デザイン面では、同社が最近採用している独自の黒色デザイン技術「Nano Black」によって、FALKENロゴに繊細な凹凸形状が設けられ、光の反射を抑え、高い黒色が再現されることで、高級感、存在感を醸し出しています。
高い操縦安定性とウェット性能を兼ね備え、空気圧がゼロになっても一定距離を走行できる「AZENIS FK520」も含めて、新たな最上級タイヤがファルケンから登場したことで、プレミアムカーに向けた新たな選択肢に加わっています。
（塚田 勝弘）
