軽量化と高剛性化が図られた新型BMW・2シリーズクーペは、BMWブランドに期待するダイナミックで、鋭いフットワークを実現

■AI技術を使った最新のコネクティビティや先進安全装備を標準化

初代のBMW 2シリーズクーペは、2014年6月に日本に上陸しました。2シリーズのアクティブツアラー、グランツアラーがFFベースなのに対し、1966年に登場したBMW「02シリーズ」の系譜を受け継ぎ、さらに、1シリーズクーペの後を受け継ぐ形でFRを採用。

BMW2シリーズクーペ
新型のBMW2シリーズクーペが日本に上陸

全長4.4m台、全幅1.7m台という比較的コンパクトなサイズにより、狭い道路や駐車場事情でも扱いやすいのが美点です。その2シリーズクーペがフルモデルチェンジを受け、2022年3月1日(火)から販売がスタートします。

BMW2シリーズクーペ
2代目となるBMW2シリーズクーペのリヤビュー

新型2シリーズクーペは、初代がもつアスリートのような逞しさに磨きが掛けられていて、ワイドで逞しさを抱かせるスタンスが目を惹きます。

躍動感のあるキャラクターラインが、筋肉質なアスリートを思い起こさせるシルエットを描いています。前後デザインがシャープで精悍さを増したことで、スタイリッシュなムードも演出。

朗報は、先代と同様にFRレイアウトが採用された点でしょう。新型は、Cセグメントとしては大きく、Dセグメントにも迫っていますが、Cセグメント級では唯一の後輪駆動になります。約「50:50」の理想的な前後重量配分により、BMWらしい、スポーティで軽快なハンドリング性能を実現したとしています。

BMW2シリーズクーペ
新型2シリーズクーペの走行シーン

また、ボンネットフードをはじめ、エンジンキャリアや、エンジンキャリア接続部にアルミニウム材を使うことで、ボディ剛性の強化と軽量化を両立。

加えて、サスペンション取り付け部やアンダーフレームも強化され、高剛性ボディを手に入れたことで、ロール剛性の強化や切れ味鋭いスポーティなフットワークに加えて、衝突安全性能の向上も図られています。こうした設計により、走りと燃費の両面で進化が期待されます。

BMW2シリーズクーペ
新型2シリーズクーペのインテリアの見どころ

搭載されるエンジンは、2.0Lの直列4気筒ガソリンターボで、最高出力184PS(135kW)/5000rpm・最大トルク300Nm/1350-4,000rpmを発揮。スムーズかつダイナミックな走りに寄与する8速ATが組み合わされています。

装備面では「BMWコネクテッドドライブ」の標準装備化、「BMWインテリジェントパーソナルアシスタント」の搭載がトピックス。

AI技術を使い、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能になります。従来の音声入力と異なり、より自然な会話に近い言葉でドライバーの指示や質問を理解し、適切な機能やサービスを享受できます。

最大の特徴は、ドライバーがシステムの「名前(呼称)」を自由に設定できる点で、たとえば、「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」を起動する際に、「OK, BMW」と呼ぶだけでなく、「4シリーズ」などと呼びかける言葉を任意に設定することが可能で、よりストレスなく使うことができます。

BMW2シリーズクーペ
新型2シリーズクーペのヘッドライトまわり

ほかにも「Apple CarPlay」にも対応するほか、スマホ・アプリを使うことでドアのロック解除、施錠、エンジンの始動もできます。

Amazonの「Alexa」にも対応。「Alexa」に話しかけるだけで天気予報やニュースの確認、音楽ストリーミングの再生、Amazon.co.jpでの買い物、対応スマートホームデバイスの操作などもできます。

先進安全装備も充実しています。高性能カメラ&レーダー、高性能プロセッサーによる高い解析能力により、精度と正確性がさらに向上。

衝突回避被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)やペダル踏み間違い急発進抑制機能をはじめ、ストップ&ゴー機能付アダプティブクルーズコントロール、「レーンチェンジウォーニング(車線変更警告システム)」「レーンディパーチャーウォーニング(車線逸脱警告システム)」「サイドコリジョンプロテクション」「クロストラフィックウォーニング」を標準装備。

BMW2シリーズクーペ
新型BMW2シリーズクーペのリヤコンビランプ

さらに、標準装備の「パーキングアシスタント」には、35km/h以下で直前に前進したルートを最大50mまで記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能な「リバースアシスト」機能も含まれています。

●ボディサイズ:全長4545×全幅1825×全高1405mm、ホイールベース2740mm
●価格
「BMW 220i」:508万円
「BMW 220i M Sport」:550万円

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる