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■トヨタが発表したオープン2シーターの電気自動車に想像膨らむ
●トヨタが一気に16台ものBEVを並べた
2021年暮れ、トヨタがいきなり電気自動車(BEV)に注力することを発表したことが大いに話題を集めました。説明会のステージに、いきなり16台ものBEVを並べてみせたのですからインパクトは十分でした。
ハイブリッドカーや燃料電池車を量産しているトヨタですから、BEVを作る技術力は十分にあるのは誰もが認めるところですが、販売間近のプロトタイプからコンセプトカーまで、これほどの開発を進めるには、かなりの企業体力が必要なのは言うまでもありません。
そのため他社との協業を探る見方もあります。海外の報道では、中国のBYD社が関わっているという記事もありましたが、2020年4月に電気自動車の研究開発合弁会社「BYD TOYOTA EV TECHNOLOGYカンパニー有限会社」が発足していますから、この16台の中に、そこでの成果が含まれているというのは当然の話でしょう。
●オープン2シーターの市場規模を考えると?
そうした見方で、16台のBEVを眺めていると気になるのが、オープン2シーターのSPORTS EVです。
会場ではGRのエンブレムをつけるなど、トヨタのスポーツカーであることをアピールしていましたが、よくよく考えればGRのスポーツカーというのは、スープラしかり、GR86しかり、他社との協業で生まれているモデルが少なくありません。
そして、トヨタがBEVに関して協業してきた自動車メーカーの中で、このサイズ感のオープン2シーターBEVを出すことを宣言しているメーカーがあります。それがマツダです。
電動化ロードマップにおいて、同社のアイコン的モデルであるロードスターをBEVとして生まれ変わらせるということを公言しています。
そもそも、オープン2シーターのマーケットはそれほど大きくはありません。トヨタの規模であっても、単独でビジネスとして成立させるのは容易ではないはずで、このオープン2シーターBEVのコンセプトモデルの背景に、マツダとの協業があったとしてもまったくおかしな話ではありませんし、むしろこれまでの流れを考えると自然といえるほどです。
ロードスターはFRであるべしで、トヨタのコンセプトカーはミッドシップ的シルエットに見えるという意見もあるでしょうが、BEVになるとエンジンを積みませんからFRとMRという分類はなくなります。
仮にRWD(リヤホイールドライブ・後輪駆動)だとしても、スタイリングの自由度は上がります。そうなると、このSPORTS EVのアーキテクチャを使ったFR的なスタイリングもあり得るといえます。
このコンセプトカーはマツダ・ロードスターと兄弟関係にあるモデルといえるのかもしれません。
なお、本記事はお屠蘇が抜けきらないままの初夢みたいなものです、あしからず。