ダイハツ・ロッキー/トヨタ・ライズは、シリーズハイブリッドよりも30万円安い1.2Lガソリンエンジンも狙い目

■新開発1.2Lガソリンエンジンも力強い加速を容易に引き出せる

新開発の1.2Lガソリンエンジンを、シリーズハイブリッド用(発電用)、純ガソリンエンジン車用に使い分けているダイハツロッキートヨタライズ。加えて、従来からの1.0Lガソリンターボも設定されています。ただし、1.0Lガソリンターボは2WDの設定がなくなり、4WDのみ。

トヨタ ライズ
トヨタ・ライズ(1.2L純ガソリンエンジン仕様)の走り

1.2Lの「e-SMART HYBRID」と1.2Lガソリンエンジン(NA)は、2WDのみです。1.0Lガソリンターボは、4WDのニーズを満たす役割を担うことになります。

いずれも直列3気筒エンジンで、新開発された1.2Lガソリンエンジン(NA)仕様もなかなかの仕上がり。

トヨタ・ライズ
トヨタ・ライズの走行シーン

エンジンスペックは、最高出力87PS/6000rpm・最大トルク113Nm/4500rpmで、100%モーター駆動になる「e-SMART HYBRID」の82PS/5600rpm・105Nm/3200-5200rpmと比べると、5PS/8Nm増強されています。

さらに、車両重量は970~980kgと1t以内に収まっています。「e-SMART HYBRID」の1060~1070kgよりも100kgほど軽い恩恵は大きく、鋭いアクセルレスポンスと低速域の十分なトルク感を享受できるのは大きな魅力。

トヨタ・ライズ
トヨタ・ライズのインパネ

アクセル操作に対して、グッと前に押し出される感覚も少しあるため、ドライバーには飛び出し感が強く感じるかもしれませんが、ストップ&ゴーを繰り返す街中でストレス知らずなのも美点。

首都高速で走らせても2人乗車であれば流れをリードするのも容易で、普通に使う分には動力性能に不満を抱くシーンは少ないはずです。

トヨタ・ライズ
トヨタ・ライズのフロントシート

乗り心地の印象は大差ないものの、後席床下のバッテリーがないため、左右、上下に揺すぶられるような感覚は薄くなっています。また、フットワークも若干軽快感が強まっていて、好ましく感じる人もいるでしょう。

通常時の荷室容量は369L。純ガソリンエンジン車の1.2Lモデルは、デッキボード下に深いサブトランクが備わり、デッキボード下を含めると449Lです。

トヨタ・ライズ
トヨタ・ライズのリヤシート

ハイブリッド車の386L、4WD車(1.0Lターボ)の407Lよりも多くの荷物を積み込めます。

2WDのみとなる1.2Lの純ガソリンエンジン車の床下には、買い物カゴが2つ入るそうで、デッキボードは上下2段式。下段に設置すれば背の高い荷物にも対応するメリットもあります。

ダイハツ・ロッキー
1.2L純ガソリンエンジン仕様のラゲッジスペース

●ダイハツ・ロッキー価格帯:166万7000円~234万7000円
●トヨタ・ライズ価格帯:170万7000円~232万8000円

(文:塚田 勝弘/写真:小林 和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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