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■36年振りの開催。まるでクラブのような盛り上がり方にびっくり!
こんにちは。久しぶりに体調をくずしてしまったF1女子、yuriです。
悪寒がするな…と思い体温を計ったら、38度。もちろん、すぐにPCR検査を受けました。結果は陰性で安心しましたが、子育てしながらだとなかなか治りませんね(汗)。
ようやく元気になったので、執筆途中だった2021年F1第13戦オランダGP (9月3日〜5日)のお話を。「あぁ、こんなことあったね」とゆるーく読んでいただけたら幸いです。
オランダGP、びっくりするほど盛り上がりましたよね。収容制限いっぱいの7万人のほとんどが、オランダ出身のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)ファン。
どこを見てもオレンジ、オレンジ、オレンジで、見すぎて途中オレンジジュースを飲みたくなってしまったくらいです(笑)。
そして常に大音量で流れていたダンスミュージックも印象的でした。
スタンドとスタンドの間のDJブースは、まるでドライバーたちを応援するかのようにコースのほうを向いているし、決勝スタート前のセレモニーでコース上にもDJブースが登場するしで、「なぜそこに!?」の連発。
お客さんはずーっと踊っていて、サーキットではなくクラブなのでは?と錯覚するほどでした。でもめちゃくちゃ楽しそうで、羨ましい~!
海外のサーキットでアップテンポの曲が流れていることはよくありますが、レース直前まで流れているのは初めて見たかもしれません。お客さんのテンションはアゲアゲになりましたが、ドライバーたちはどう感じたのでしょうね? 集中できたのかなぁ、なんて思ったり。
オランダGP、実は2020年に行く予定でチケット、ホテル、飛行機、全て手配済みでした。しかし、皆さんご存知の通り新型コロナウイルスの影響で中止に(涙)。
昨年は入国規制が今より厳しく、飛行機が全てキャンセルになったため航空券代は全額返金になりました(ホテルはキャンセル可能だったので問題なし)。
F1のチケットはというと、全額返金か2021年に繰り越しのどちらかを選択できるとのこと。娘も産まれるし、新型コロナウイルスがどうなるか分からなかったので返金にしたのですが、案内が来るのが遅く(5月1日-3日開催予定で、メールがきたのは9月)不安になったのを今でも鮮明に覚えています。
なぜオランダGPにしたかって? ずばり、1985年振りの開催で現地観戦情報が全くないから! 私はいつもF1大好きな父、母、妹と観戦に行くのですが、ツアーでなく全て個人手配。オランダGPは情報がないぶん、珍道中になるのでは?という好奇心が最大の理由です。
あとは宿泊予定だったアムステルダムから電車でサーキットまで行けるところも、決め手の1つでした。
大盛り上がりな会場の様子を見て、行ってみたかったと改めて思いましたが、よく考えたら我が家にはフェルスタッペンのファンがいない…。
キミ・ライコネン(アルファロメオ)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)のフラッグを持っていたらブーイングものだっただろうなと、少しホッとしたのでした(笑)。
●マックス・フェルスタッペンは本番に強いタイプ!?
さてレースはというと、ファンからパワーを貰ったフェルスタッペンが異次元の走りで見事ポール・トゥ・ウイン! とにかく速かったし落ち着いていましたよね。母国GPってプレッシャーでうまくいかないドライバーが多いですが、フェルスタッペンはいつも以上に完璧でした。きっと本番に強いタイプだな。
2番手スタートのハミルトンは、タイヤ交換後にバックマーカーにひっかかり「なんであんなところに出したんだ」と怒ったり、レース後半にチームからタイヤを最後までもたせてほしいと指示があると「今攻めているんだから、無理だよ」とめずらしくイライラしていました。
異なるタイヤ戦略に出たものの、それでも追いつかなかったメルセデス。それだけフェルスタッペンは完璧な走りだったし、マシンも最高の仕上がりだったということですよね。
レース終了後、チームからの「大人のレースだったね」の言葉に激しく同意! オランダGPでレベルアップした瞬間を目撃したかのような気持ちになりました。
いつもわりとクールなフェルスタッペンですが、マシンから降りるとスタンドのファンに向かってオランダ国旗を掲げ、チームクルーと大喜び! ここまで喜びをあらわにしている姿は久しぶりに見たような気がします。やはり母国での勝利は格別ですよね。
インタビューでは「信じられないよ。もちろん希望も凄く高かった。でも、その希望を叶えるのは簡単なことじゃない。チャンピオンシップも逆転できたし、素晴らしい一日になった。お客さんも最高だよ!」と嬉しそうだけど、やっぱりクール。
くしゃっと笑った顔が可愛くて好きだから、もう少し笑ってくれても良いんじゃないかなぁなんて思ってしまいました。
この勝利でフェルスタッペンがチャンピオンシップポイント、トップになりました。ハミルトンとはオランダGP終了時点で3ポイント差。これから今まで以上に熱いバトルが繰り広げられるのではないかと、ワクワクしちゃいますね。いや~、今年のF1は最高に面白い!
●かわいそうなバルテリ・ボッタス…
来シーズンからアルファロメオへの移籍が発表されたバルテリ・ボッタス(メルセデス)。オランダGPで起きたファステストラップ事件、皆さんはどう感じましたか?
3番手を走っていたボッタスはレース残り6周でピットイン。ん?タイヤ交換が終わっているのにピットから出ない! 何もしない空白の時間に思わず目を疑いました。さすがのボッタスも「なぜ?」と無線で聞いていましたが、チームは「タイヤのバイブレーションがあったから念のため」と。
そしてその直後にハミルトンがピットイン。あぁ、ハミルトンのピットストップで余裕をもたせるためなのね…。
ソフトタイヤに履き替えたボッタスは、もちろんファステストラップを取りにいきます。ところがチームから「ファステストはルイスにとらせたいから、とりにいくな」と指示。
さぁ、どうする!?とドキドキしながら見ていましたが、セクター3でチームの指示に従い減速するも見事ファステストラップを更新! この後ハミルトンに上回られてしまいましたが、ドライバーとしての意地を見せてくれたボッタスはかっこよかったです。
正直、私はこのメルセデスのやり方に腹を立てています。これがモータースポーツ最高峰のF1でやることなのか。しかもチャンピオンチームで。もちろんチームオーダーはどのチームもやっていますが、これは酷すぎると思いました。
レース終了後のインタビューでボッタスは「チームにとって良かった」と言っているものの、なんとも複雑な表情。そりゃそうでしょう。来シーズンはアルファロメオで、思いっきり自分の走りをして楽しんでね!
●よし、いくぞ。次は誰だ?
フェルスタッペン一色のオランダGPでしたが、チームメイトのセルジオ・ペレスもすごかった! ピットレーンスタートから8位フィニッシュですからね。
個人的胸キュンシーンが、55周目にダニエル・リカルド(マクラーレン)をパスし10番手に上がった直後。ペレスがチームに「よし、いくぞ。次は誰だ?」と息を荒くしながら聞いていたのが男らしくて最高にかっこよかった(同じ気持ちだった人、いないかなぁ)!
この勢いのまま、ランド・ノリス(マクラーレン)、エステバン・オコン(アルピーヌ)を抜いて見事8位でゴールし、チームにとって貴重なポイントをしっかり摑み取りました。
今シーズンで11年目の参戦となるペレスは、もうすっかりベテランドライバー。デビュー当時は正直ここまでいるとは思いませんでしたが、確実な走りと人柄あってこそですよね。来シーズンもレッドブルで走る事が決まったし、今後の活躍が楽しみです。
最初から最後まで大盛りだったオランダGP。やっぱり現地で味わいたかった〜。いつかリベンジできますように!
(yuri)