ファルケンがシーリングタイヤ「EUROALL SEASON AS210」を欧州で発売

■直径5mmまでの釘などの異物が刺さってても空気漏れを防ぐ

タイヤがパンクしても、一定の条件下で走行できるランフラットタイヤが一般的になっています。

ランフラットタイヤは、サイドウォールをゴム材で補強したタイプと、パンクしてもタイヤの形状を維持できるように、リング状の中子(なかご)をタイヤ内部に配置したタイプがあります。軽量化や安全性などのメリットがある一方で、乗り心地が硬いというデメリットがあります。

ファルケン ユーロオールシーズン エーエスニーイチゼロ
ファルケン「EUROALL SEASON AS210」がドイツで発売された

住友ゴム工業は、タイヤトレッド部の損傷による空気漏れを防ぐシーラントタイヤテクノロジー「CORESEAL(コアシール)」が採用された第1弾の、ファルケン「EUROALL SEASON AS210」をファルケンタイヤヨーロッパを通じてドイツで発売しました。

発売サイズは、235/55R18 104V XL、225/50R17 98V XL。

今回発表された「EUROALL SEASON AS210」は、いわゆるシーリングタイヤです。今回、発表されたシーリングタイヤに使われている「CORESEAL」とは、トレッド部の裏側にシーラント剤(粘着性・粘度のある特殊材料)を塗布する技術。

トレッド部の裏側まで貫通する損傷が発生した場合、シーラント剤が穴を塞いで空気漏れを防止。空気圧を維持したまま走行が可能になり、安全性が向上するだけでなく、省資源、省エネルギーへの貢献を両立する技術です。

ユーロオールシーズン エーエスニーイチゼロ
シーラント材が塗布されたタイヤ内部

貫通する損傷は、直径5mmまでの釘やねじなどの異物について、タイヤに刺さっている状態で、タイヤから抜けた状態で空気漏れを防止できます。

なお、住友ゴムでは、「CORESEAL」以外にもランフラットタイヤ技術である「DUNLOP Self-Supporting Technology (DSST)」が採用されたタイヤの発売や、空気充填を行う必要のないエアレスタイヤ「GYROBLADE(ジャイロブレイド)」の開発など、スペアタイヤレス技術の開発を積極的に進めています。

ランフラットタイヤもシーリングタイヤもスペアタイヤを搭載せずに済むため、省資源になるとともに、車載重量が減ることで燃費向上にもつながります。

同社では、安全性能と環境性能を両立させた商品開発を推進していくと表明しています。

塚田 勝弘

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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