大混乱のD1グランプリ第7戦を中村直樹S15が制す! シリーズチャンピオンの行方は?【D1GP 2020】

■単走から激しいポイント争い勃発!シリーズチャンピオン候補たちの順位は?

世界中が新型コロナウイルス感染症に振り回された2020年。それによって幾度と開催スケジュールが変更された2020シーズンのD1グランプリですが、いよいよシリーズチャンピオンが決まる最終ラウンドが、茨城県は筑波サーキットにて開催を迎えました。

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ランキングトップの小橋選手S15

年も明け、1月最後の週末となった30日は、真冬らしい冷たい北風の吹く冬晴れのコンディションとなり、路気温の低さから、11時からの走行となった単走は4グループ25台のマシンをさらに3〜4台ずつに分けての走行となりました。

ここでシリーズチャンピオン獲得の権利を残しているのは3名。

前戦第6戦終了時点で3連勝を含む4勝を挙げ124ポイントを獲得している#4 小橋正典選手は最終Dグループ、その小橋選手に32ポイントのビハインドで2位の#66 藤野秀之選手はBグループ、そしてそこから更に3ポイント差で3位の#70 横井昌志選手はCグループで単走に臨みます。

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ランキング2位の藤野選手180SX

Aグループからコントロールに苦しむマシンが相次ぐ中、Bグループ最後に登場してきた180SX藤野選手は2本目の走行で97.92をマークし暫定3番手に入ります。この時点で残りの出走台数が12台のため、藤野選手を含む上位4台が追走トーナメント進出となります。

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暫定首位に立ったランキング3位横井選手S15

S15横井選手はCグループの最後で登場。その横井選手は1本目の走行で99.31を叩き出し暫定トップに躍り出ます! 追走でのタイヤ温存を考え横井選手は2本目の走行をパスし、最終Dグループの走りを見守ります。

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暫定トップを奪った小橋選手

Dグループのトップバッターとして登場してきたS15小橋選手は1本目の走行で98.59をマークし暫定3番手に。そして更に高得点を狙っていった2本目で、直接のライバルでもある横井選手を上回る99.49をマーク! 自らシリーズチャンピオンを手繰り寄せるべく暫定トップを奪います。

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100点で単走優勝した中村直樹選手S15

このまま誰もが終わるかと思った単走ですが、その小橋選手と同じグループで走行した#99 S15中村直樹選手が2本目に圧巻の走りで100.0をマーク。

この結果を受けて小橋選手は単走2位、横井選手は3位となり選手権ポイントにそれぞれ3ポイント、2ポイントを追加。藤野選手は単走7位という結果で追走トーナメント進出を決めました。

●クラッシュ続出!大荒れとなった追走トーナメント

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追走でライバルと接触、コースアウトする藤野選手

インターバルを挟んで行われた追走トーナメント。ベスト8をかけた1回戦から熱く激しいバトルが展開されます。

第5試合に登場した小橋選手が順当に勝ち上がり、続く第6試合には藤野選手が登場。その1本目、先行した藤野選手とライバルがフィニッシュ手前のコーナーで接触してしまい双方がダメージを負ってしまいます。この2台のダメージは大きく、修復作業が行われている間に残りの1回戦が行われ、第7試合では横井選手が勝ち上がります。

結局この修復作業は第8試合終了時点で完了せず、藤野選手は1本目の得点で準々決勝に進出しますが、藤野選手のマシンも準々決勝第3試合までに完全に直すことは叶わず、チャンピオン候補同士の直接対決は小橋選手の不戦勝となります。この時点で藤野選手はチャンピオン争いから脱落してしまいました。

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準決勝に駒を進めた横井選手

続く準々決勝第4試合では接触もありながら横井選手がライバルに完勝。準決勝で3シーズン連続チャンピオンを賭け、小橋選手との直接対決に挑みます。

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小橋選手と横井選手の直接対決
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横井選手と小橋選手が接触してしまう

2020シーズンのシリーズチャンピオンを決めるこの準決勝は小橋選手先行の1本目、2台のS15によるクリーンかつアグレッシブなバトルを魅せ小橋選手99点に対し、横井選手は後追いポイント8点を加算し7ポイントのリードを奪います。

そして前後を入れ替えた運命の2本目。走行後のインタビューで「横井選手の事は(チャンピオンシップ争いを)意識していた。気負いすぎてしまった」と話した小橋選手が、やはりフィニッシュ手前のコーナー進入で横井選手と激しいクラッシュ。

この接触による減点もあり横井選手の決勝進出が決まりました。しかしその横井選手のマシンも大きなダメージを受けており、決勝戦は横井選手が走行することなく単走優勝から勝ち上がってきた中村直樹選手が、2019シーズン第7戦以来となる自身2度目の優勝を飾りました。

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優勝した中村直樹選手

この結果を受け、横井選手は21+2=23ポイント、小橋選手は3位となり18+3=21ポイントを加算したため、翌日の最終戦を待たずして小橋選手の2020シーズンシリーズチャンピオンが決定しました!

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単走ランキングトップの藤野選手

単走ランキングでは藤野選手が11ポイント、横井選手が15ポイント、小橋選手が16ポイントをそれぞれ加算しトータルでは藤野97、横井95、小橋86と、こちらは最終戦でのチャンピオンシップ争いがまだまだ予断を許さない状況。シーズン最終戦ということもあり普段以上に白熱したバトルが観られそうです。

最終戦はこの日と同じく11時から単走が行われる予定となっています。

(H@ty)