トヨタブランド初の先進安全装備「ドライバー異常時対応システム」などを採用。トヨタ・クラウンが一部改良を実施【新車】

■本革シートの採用拡大でインテリアの質感を向上

日本車を代表する高級セダンのクラウン。コロナ禍で大きく台数を減らしているものの、2020年上半期では登録車の販売台数ランキングで30位に入り、国産高級セダンで一人気を吐いている状況です。

2020年11月2日、トヨタはそのクラウンを一部改良し、同日発売しました。

トヨタ クラウン
RS(プレシャスホワイトパール)。写真はオプション装着車

今回の一部改良では、まず内・外装の質感向上が図られています。「RS Advance」「RS Advance Four」と「G」「G Four」に本革シートの採用を拡大させ、インテリアがより上質な仕立てになっています。

また、12.3インチTFTタッチワイドディスプレイ採用のT-Connect SDナビゲーションシステムを用意。エクステリアでは、「RS Advance」「RS Advance Four」専用の18インチアルミホイール(スパッタリング塗装)が装備されるなど、ホイールのバリエーションが充実しています。

トヨタ クラウン
18インチタイヤ&専用アルミホイール(スパッタリング塗装)

ボディカラーでは、新規開発色の「プレシャスホワイトパール」「プレシャスメタル」「エモーショナルレッドⅡ」の3色を新たに設定。先進安全装備の「Toyota Safety Sense」のアップデートも図られています。

また、「トヨタ」ブランド初採用(レクサスLSに採用済み)となるのが「ドライバー異常時対応システム」で、体調急変などドライバーの無操作状態が継続している際に、徐々に車両を減速させて自車線内に停車し、早期救命救急をサポートする機能です。

さらに、「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」に、AI技術により前方カーブの大きさを推定しステアリングの切り始めで速度抑制を開始する「カーブ速度抑制機能」もトヨタ初採用になります。

歩行者検知(昼夜)、自転車運転者検知(昼)に対応する衝突被害軽減ブレーキの「プリクラッシュセーフティ」には、今回新たに下記の機能が3つ加わっています。

トヨタ クラウン
RS Advanceのインテリア(オプション装着車)

1.交差点右折時の対向直進車、右左折時の対向方向から横断してきた歩行者も検知する機能。
2.低速時、自車直前の歩行者や自転車運転者、車両を検知し加速を抑制する「低速時加速抑制機能」
3.緊急時のドライバー回避操舵をきっかけに操舵をアシストする「緊急時操舵回避支援機能」

ほかにも、障害物の有無にかかわらず、アクセルの踏み間違いを検知すると加速を抑制する「プラスサポート」が販売店装着オプションで設定されていますので、ぜひ選択したいところ。

現行型も含めてクラウンはユーザーの若返りを図っているものの、セダンのオーナーは比較的年齢層が高いことが多く、先進安全装備の強化は朗報といえます。

価格帯は、489万9000円~739万3000円です。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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