3ナンバー化で居住性が向上。新型「アクア」がよりスタイリッシュになって登場!?

■アクア初のモデルチェンジは2021年3月の予想

トヨタ「アクア」の現行モデル

2011年12月の発売から今年で丸9年が経過するコンパクト・ハイブリッドモデル、トヨタ「アクア」。

生産はトヨタ自動車東日本の岩手工場が担当しており、国内発売後の翌2012年3月には北米・台湾・オセアニア市場で、さらに2018年には韓国でも「PRIUS c」のネーミングで販売されました。

取り回しの良いコンパクトなボディや低燃費に加え、180万円台からのリーズナブルな車両価格などで販売開始後、2016年2月にはトヨタの車種で歴代最速の国内累計販売台数100万台を達成。

トヨタ「アクア」の海外モデル「Prius c」

その後、本年2月に新型ヤリスのHVモデル(199.8万円~)が登場したことで競合する関係となり、昨年度は月平均8,000台前後の販売台数を記録していた同車でしたが、今春以降はヤリスやライズに押され気味となっており、最近は3,000台/月ペースで推移しています。

そこで本年6月にパノラミックビューモニターを追加した特別仕様車を設定。さらに8月早々に衝突被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナーの標準装備や、新色2色を追加(セメントグレーメタリック、ダークブラウンマイカメタリック)するなど、一部改良が加えられましたが、刻々とモデル末期が近づいている模様で、次期モデルに関する情報が聞こえて来るようになりました。

トヨタ「アクア」と「ヤリス」のサイドビュー比較

各種情報によると、次期モデルはヤリスで初採用された「GA-B」プラットフォームをベースとするハイブリッド専用モデルになるようで、1.5Lの直3ダイナミックフォースエンジン(91ps/12.2kgm)+モーター(80ps/14.4kgm)により、システム出力116ps(+16ps)を発生。

動力性能に加え、操縦性が大きく引き上げられ、出力アップしたモーターやリチウムイオンバッテリーの採用により、燃費についてもWLTCモードで36km/L以上とかなり向上するようです。

駆動方式は現行のFFに加え、電気式4WDシステム「E-Four」も追加される模様で、安全面では最新の「トヨタセーフティセンス」が標準装備される可能性が高そうです。ちなみに、現行アクアの車両サイズは全長:4,050mm・全幅:1,695mm・全高:1,455mm、W/B:2,550mmと、ヤリスよりも全長が110mm長く、全高が45mm低く、全幅やホイールベースは同一となっています。

新型のエクステリアは現行モデルのイメージを残しつつ、よりスポーティーさを強調。居住空間の拡大を目的に全幅を拡大すると共に、後席の頭上スペースに余裕を持たせるため、全高を1,500mm以上に拡大する模様。

現行トヨタ「アクア」のリヤビュー

また、より広い後席足元スペースを確保するためにホイールベースについても拡大するなど、全体に使い勝手の良さを訴求することでヤリスとの差別化を図るようです。

2代目となるアクアのフルモデルチェンジ時期は来年3月と予想されており、車両価格については車体の大型化に伴い、現行モデルよりも値上げされる可能性が高いようですが、スタート価格は200万円以内に抑えてほしいところ。

アクアは車種再編の対象との噂が流れていましたが、現行モデルが比較的手頃な価格(181.8万円~)で手に入るコンパクト・ハイブリッド車だけに、一層のスタイリッシュさと実用的な居住スペースを両立させた10年ぶりの新型登場に大いに期待したいものです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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