コロナ禍からの回復をみせるトヨタグループ。2020年6月の世界販売が前年比83.1%まで復調

■6月として過去最高の世界販売を記録したレクサス

テスラなどの一部の自動車メーカーをのぞき、コロナ禍で世界中のメーカーが販売台数を減らしています。日本の自動車メーカー各社が2020年6月および1〜6月の生産、販売、輸出実績を発表する中、トヨタがさすがの回復力を見せています。

トヨタ RAV4
トヨタの世界販売を牽引するRAV4

グローバル販売では、2020年6月のグローバル販売が前年比84%まで回復しています。牽引役はコロナ後からの復活が比較的早いといわれている中国。中国が3か月連続で前年超えしたことに加えて、欧州(88.5%)が主要国を中心に好調で、5月に続き回復傾向にあるそう。

お膝元である日本(77.3%)も緊急事態宣言(4/7-5/31)の終了に伴い、6月から回復傾向に入っているようです。また、4月〜6月は、前年比69.0%で、5月の当初想定を上回るペースで回復しているとしています。

●レクサスが6月として過去最高記録を達成

グローバル生産では、6月単月は前年比76.0%まで回復しています。4月は49.2%、5月が45.6%。中国は4月が127.8%、5月が113.5%、6月が121.6%。北米は4月は稼働なし、5月は21.5%、6月は91.6%。欧州は4月が0.8%、5月が41.1%、6月が96.1%。

レクサスRX
6月では過去最高の記録したレクサス

回復力のエンジン役は、「トヨタ」ブランドではRAV4で、1~6月で最も売れたトヨタ車になっています。グローバルで約426,000台を販売しています。主要市場の北米に加えて、中国でも約72,000台(前年同115%)と好調に推移しています。

「レクサス」ブランドも好調で、6月単月のグローバル販売は約64,000台と、6月としては過去最高を記録。中でも中国が牽引し、全体の約34%を占める約22,000台を販売しています。

2020年6月のトヨタ、ダイハツ、日野の世界販売台数は765,373台(83.1%)。世界販売は、トヨタ単体、トヨタ・グループ共に6か月連続で前年割れとなっているものの、回復の兆しが見えているようです。一方、輸出実績は98,075台(52.9%)で、依然として厳しい情勢になっています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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