■55年の歴史を誇るマスタング初のEVに搭載される「インテリジェントレンジ」
マスタングといえば、アメリカンマッスルを代表する1台。
2019年のロサンゼルスオートショーで発表された新型「フォード・マスタング マッハE」は、55年の歴史を誇る同モデル初のEVであり、SUVという時代を反映したようなパッケージになっています。
なお「マスタング マッハE GTパフォーマンスエディション」は、0-60mph(約0-100km/h)加速を3秒台半ばでクリアする目標を掲げ、342kW(459PS)と830Nmのトルクを発揮。また、航続距離は少なくとも300マイルを目標(約483km)を掲げています。
EVの普及において壁は車両価格の高さ、航続距離の短さといわれています。実際には1日の航続距離をカバーできるにも関わらず、不安としてつきまとう人もいるでしょう。
そんな中フォードは、マスタング マッハEにおいて、アップグレード可能な「インテリジェントレンジ」で航続距離の不安に対処するとアナウンスしました。
「マスタング マッハ-E」は、過去の運転履歴をはじめ、天気予報やほかのマスタング マッハ-Eモデルからのデータを使って、ドライバーの航続距離をより正確に予測できる革新的な新しいインテリジェントレンジにより、充電のための無計画な停車を減らすことができるとしています。
将来、無線(オンライン)アップデートにより、リアルタイムの交通状況、地形、ルートの標高などが考慮された、より正確なコネクテッドカーの予測がクラウド上で可能になり、充電するため停車する必要があるかどうかをドライバーに知らせるそう。
気になるのは電気切れですが、万一の際はフォードのロードサイドアシスタンスプログラムにより、オール電化車を自宅、最寄りの公共充電器、または35マイル以内の電気自動車認定のフォードディーラーまでレッカー移動させるとしています。
マスタング・マッハEはクラウド接続機能をさらに活用し、リアルタイムの交通状況、道路勾配、指定されたルートの地形や標高、さらには最終目的地の気温までも考慮するそう。
新型マスタングマッハEには、残りの航続距離をより正確に予測するための機能が搭載され、時間の経過とともにより正確になっているとしていて、少しでもEVの普及を後押ししたい考えと思われます。
こうした機能は、マスタング・マッハEのみならずEVを中心に電動化車両でポピュラーなものになる可能性がありそうです。
(塚田勝弘)