■ディーゼルエンジンからの代替えニーズを狙う
残念ながら日本市場から撤退しているフォード。日本でも発売されていたコンパクトカーのフィエスタには、商用バン(LCV)の「フィエスタ・バン」も設定されています。
ヨーロッパフォードは、「エコブーストハイブリッド」をフィエスタ・バンに追加し、8月から受注を開始します。
48Vの電動パワートレインを搭載することで、ディーゼルエンジンの代替えを狙った同モデルは、小型商用バンにも脱ディーゼルエンジンの流れが及んでいます。
マイルドハイブリッドシステムは積載量を減らすことなく、高いガソリンエンジン性能と低燃費を提供するとしています。なお、積載面積は1.0m³で、積載量は531kgだそう。
125PSを発生する1.0Lエコブースト・ハイブリッド・パワートレインは、最大24Nmのモータートルクにより燃費を向上させ、低回転時には、最大50Nmのトルクにより鋭い出だしを実現するとしています。
48Vマイルドハイブリッドは、オルタネーターの代わりにベルト駆動の一体型スターター/ジェネレーター「BISG」を備え、通常はブレーキングやコースティング時に失われるエネルギーを回収。48Vのリチウムイオンバッテリーに充電。
また、BISGはモーターとしても機能し、エンジンと一体化して蓄えたエネルギーを使い、通常の走行時や加速時にトルクをアシストしたり、車両の電装品を作動させたりします。
なお、同モデルには、非ハイブリッドの125PS 1.0リッターEcoBoost(6速MT)も用意されています。
フォードは2019年に、48Vマイルドハイブリッドの「トランジット」「トランジット・カスタム」「トゥルノ・カスタム・プラグインハイブリッド」を発表していて、商用車にも48Vマイルドハイブリッド仕様を増やしています。
(塚田勝弘)