グランエースのコースター版!? ゆとりのあるシート配列と広めのラゲッジスペースを備えたコースター「PREMIUM CABIN」

■21名の乗車定員でゆったりした足元空間を実現。新しいニーズを喚起!?

トヨタは、2016年4月からモデルを軸としたカンパニー制を採用していて、トヨタ・コースターは、ランドクルーザーやハイエース、アルファード/ヴェルファイアなどをCV Companyが手がけてきました。なお、バン事業は、2018年1月からトヨタ車体が企画・開発・生産を担っています。

CV Companyが手がけた現行コースターは、送迎バスやコミュニティバス、小型の観光バス、いわゆる「ロケバス」などをはじめ、バスコンと呼ばれるキャンピングカーのベース車としても活用されていて、法人需要を中心に多くの人に移動を支えています。

トヨタ コースター
トヨタ・コースターに新設定された最上級グレードの「PREMIUM CABIN」

2020年6月1日にトヨタ・コースターに新グレードの「PREMIUM CABIN(プレミアムキャビン)」が設定されます。車名からも想像できるように、コースターの最上級グレードという位置づけで、高い快適性を誇るシートレイアウト、広いラゲッジスペースが用意されているのが特徴。

トヨタ コースター
コースターのラゲッジスペース

●上質なスエード調素材と合成皮革が組み合わされたブラックシート表皮

配置されるシートは、同ボディタイプの既存グレードである6~7列シートよりも少ない5列シートにすることで、座席の前後間隔は約1mとかなり広い空間が確保されています。これにより、観光やビジネスで荷物が多い乗客が足元に荷物を置いてもゆったりと座れます。

新型コロナウイルスにより、ソーシャルディスタンスの重要性が呼びかけられている中ですので、密になりにくいのも特徴といえそうです。

トヨタ コースター
トヨタ・コースター「PREMIUM CABIN」の専用シート

インテリアも上質な仕立てになっています。同グレードの専用装備として、上質なスエード調素材の「ブランノーブ」と合成皮革が組み合わされた、ブラックのシート表皮がバックレストとクッションに用意されています。

トヨタ コースター
広々した足元空間が特徴

さらに、サイドトリムにはシート同色のファブリック素材を採用、フロアの通路と足元にはカーペットが敷き詰められていて、「PREMIUM CABIN」にふさわしい質感とされています。

ほかにも、スマホやタブレットなどの充電用が可能なUSB端子を右窓側のシートに設定されています。

トヨタ コースター
USB端子も用意する

エクステリアにも、センタードアの横に「PREMIUM CABIN」専用のステッカーが貼られていて、上級グレードであることを主張しています。

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「PREMIUM CABIN」専用バッジが付く

「PREMIUM CABIN」のボディタイプは「ロング」で、ボディサイズは全長6990×全幅2080×全高2635mm。乗車定員は21名(オプションの冷蔵庫を選択すると20名)。エンジンは4.0Lディーゼルで、組み合わされるトランスミッションは6AT。駆動方式はFR。価格は1029万4000円です。

ホテルや「ロケバス」など、大切なゲストを迎えるという法人ニーズに応えてくれそうな「PREMIUM CABIN」は、新しいニーズも喚起する役割も担っていそうです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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