86/BRZに続き、トヨタが「スバルといっしょにつくる いいクルマ」は…MR2?

■豊田章男社長がスバルの開発本部に乗り込んだ!

スバルが3月16日、「SUBARU x TOYOTA いっしょに いいクルマつくろう!」と題した動画を公開しました。

インプレッサを悪路でドライブする豊田章男社長

その動画には、豊田章男社長がスバルの開発部隊を訪問、中村知美社長をはじめスバルの社員と対話する様子や「自身も好きで乗っており、インプレッサの運転なら中村社長より私の方が上手!」とアピール、さらには同車に中村社長を乗せて走行するシーンまで収録されています。

スバルの中村知美社長とインプレッサをドライブする豊田章男社長

トヨタでは以前より「ザ・スリー・ブラザース」と称するスポーツカー3兄弟(スープラ/セリカ/MR2)のラインナップ復活を目指しており、「スープラ」の復活はBMWとの共同開発で既に実現済み。

そして「セリカ」は2017年に、また「MR2」についても2019年4月にミッドシップスポーツのデザイン商標登録を済ませています。

トヨタ自動車のミッドシップスポーツカー「MR2」

ちなみに「MR2」(Midship Runabout 2seater)は、トヨタが1984年〜1999年に渡って生産販売していた国内メーカー初の市販ミッドシップ車で、2代目は2.0L 4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載(165ps/6,800rpm)、ターボ車は225ps/6,000rpmを誇っていました。

1999年に後継モデルとなるMR-Sの登場に伴い、生産終了となりましたが、海外ではその後も引き続き「MR2」の車名で継続販売されていました。

トヨタ自動車のミッドシップスポーツカー「MR‐S」

一方、スバルにおいても新型ミッドシップスポーツ開発に関する情報があり、86/BRZと同様に「MR2」の共同開発が噂されています。

スバルの中村知美社長

スポーツカー開発では開発期間短縮や開発コスト、生産台数などの観点で共同開発の利点が多く、今回スバルがこうした動画を公開するあたり、両社間で86/BRZに続く共同開発が進みつつあることを窺わせます。

スポーツカー好きで知られる豊田社長がわざわざスバルの開発本部に乗り込んで「いっしょにいいクルマをつくろう!」と同社の社員を鼓舞するのも、そうした背景があるからこそではないでしょうか。

スバルの開発陣と歓談する豊田章男社長

スバルとのミッドシップスポーツ開発においては2.0L水平対向直4エンジンの搭載が予想され、さらにはハイブリット仕様の可能性も考えられます。

最短で2021年と噂される新型「MR2」の復活にいっそう期待が高まります。

Avanti Yasunori・画像:SUBARU)

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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