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■普通のヤリスは原色系もある18色のカラーバリエーション!
ヴィッツの後継として2月10日から発売が開始されているトヨタ・ヤリス。でも話題はGRヤリスにばかり集中して普通のヤリスについての話題は少ないんじゃないでしょうか。
試乗記事もいろいろ出てはいますが、よく見ると昨年のプロトタイプ試乗記事ばかりで市販のヤリスはいったいどんなクルマなのか?と思っている方も多いのでは?
そんな「普通の」ヤリスは2月10日の発売開始から1か月で月販目標の5倍、約3万7000台を受注するという大人気ぶり。そのヤリスを試乗する機会を得たのでGOODRIDE日本レースクイーン大賞2019の大賞受賞者で2018年度のclicccar賞受賞の中村比菜さんと一緒に見ていきましょう。
ヴィッツの頃からそうですが、このヤリスもまた人々に身近なクルマであることに変わりはありません。たとえ購入をしなくても会社の営業車やレンタカーなど様々なシーンで乗る機会が多いのがこのクラスのクルマです。
販売台数も多いうえにライバルも数多く存在するためメーカーとしても手抜きが出来ません。トヨタ自動車の豊田章男社長も「コンパクトでもチープではない」と明言するほど作りこんでいます。
今回試乗したグレードはハイブリッド車、ガソリン車ともにZというグレードで、メーカーオプションの185/55R16のタイヤと16インチアルミホイールが装着されています。
車体色はハイブリッドはブラック×コーラルクリスタルシャインの2トーンカラーで広告のイメージ写真に使われているものと同じ車体色となっています。中村比菜さんはこのハイブリッドのヤリスを見るなり「かわいい!」を連呼。
3月10日現在、単色と2トーンカラーを合わせて18色というカラーバリエーションは圧巻で、その中でも原色系の赤(コーラルクリスタルシャイン)と青(シアンメタリック)はパーソナルユースに最適。アクティブなライフスタイルにこそ合いそうな色と言えるでしょう。
特にAピラーからルーフにかけてブラックアウトさせる2トーンはヨーロッパのコンパクトカーの流行となっており、世界中で販売されるグローバルネームとなったヤリスでは選びたいカラーリングではないでしょうか?
最近、はっきりとした原色系のボディーカラーが少ないこともあって、ヤリスの赤と青は新鮮です。
■前席の居心地がいい! インテリアをチェック
ヴィッツに比べて室内幅が最大で4cm広くなったヤリス。たかが4cmと言っても、実際に乗って座ってみると広くなった実感があります。またダッシュボードのキャラクターラインが下がったおかげで解放感もあります。
ヤリスのシート幅は運転席と助手席ともに1cmほど幅を広げていますが、この1cmのゆとりはかなり大きく、コンパクトカーにありがちな座面の狭さによる腿のあたりの側面が当たる感じも解消され、それでいて腰のあたりも少し深めになっているのでゆったりと座ることができます。
ヤリスはヴィッツに比べて全長が5cmも短くなっていながらホイールベースは4cmも長くなっています。その長くなった分は全て室内に割り当てられ、ダッシュパネルやグローブボックスの造形もかなり変わってきています。特に助手席側ではレッグスペースの拡大につながり膝や脛などの周りに大きな空間が広がることでより一層のゆったり感を出しています。
ヴィッツの頃から装着されていた運転席の肘掛けも健在。この肘掛けはロングドライブでは本当にうれしい装備ですが、室内空間が狭いと助手席側に圧迫感を生んでしまうこともあります。ヤリスはヴィッツに比べ前席のシート間の間隔が2cm増えたことで肘掛けの使用にも気を使う場面が減ってくると言えるでしょう。
ヤリスのスタイリッシュなエクステリアを見て少し不安に思ったのがリアシートのヘッドスペース。しかし実際に乗ってみるとそれは杞憂に終わります。中村比菜さんは身長が168cmですが頭上空間にはかなりの余裕があります。
足元も決して広くはありませんが運転席を173cmの筆者のシートポジションに合わせても膝が当たるようなことはありませんし、運転席の下の空間が広めなのでつま先を入れるいわゆる足入れ性もかなりのもの。
またヴィッツの頃からの伝統で、リアのタイヤハウスがリアシートに食い込んで来ないので横方向にはかなり広くなっています。
ヤリスのラゲッジスペースは広がった乗員スペースに比べると少し狭い気がします。特に荷室幅はタイヤハウスやサスペンションの空間などが影響し実際に8cmほど狭くなっているようです。それでも72cm級のスーツケースなら横置きで2つ入るほどのスペースは確保されています。
リアシートが6対4の分割可倒シートになっていますので大きい荷物も載せることができます。この分割可倒シートはヤリスでは全車標準装備! 1リッターエンジンの最廉価グレードX “Bパッケージ”も6対4の分割可倒シートが備わります。
■全車にディスプレイオーディオ。そして意外なほどにオーディオの音がいいヤリス。
最新のトヨタ車ではお約束のディスプレイオーディオも全車で標準装備。
スマートフォンに入っている音楽をUSB接続で再生することができます。ちなみに表示曲は中村比菜さんが2018年に参加していたレースクイーンアイドルユニット「D’Station Fresh Angels 2018」の曲です。
試乗したグレードのZと中間グレードのGではオーディオのスピーカーは6個となり、各ドアにフルレンジスピーカーが1つずつとAピラーに中高音用のスピーカーがつきます。
実はこのオーディオが標準装備品にしてはかなりのいい音で、特に低温の響きがかなりのもの。そしてかなりの大音量で鳴らしてもトリム類からはビビリ音が全くしないというところもポイントです。よほどのオーディオマニアでもなければ標準装備のオーディオ設備で十分だと言えます。大幅にボディ剛性を改善したヤリスならではと言えるでしょう。
ディスプレイオーディオはオプションのテレビキットを装着すればApple Car PlayやAndroid Autoのフル機能を使えます。iPhoneのiOSを最新のものにしておけばiPhoneでもGoogle Mapが使えます。
最近はAndroidスマホも音楽を重視したものが増えてきていますが、このディスプレイオーディオはその部分にも対応しています。
「かわいいのにしっかりしてて小物入れも多くて気が利く感じもあって、乗せてもらえたらうれしいクルマ」と語る中村比菜さん。ヤリスは、実はデートカーにも最適なのではないでしょうか?
ヤリスは東京都内ではトヨタモビリティ東京での販売となります。お近くの試乗車の配車状況は「ご試乗ガイド」のサイトで確認できます。試乗の際はこのサイトで予約をしてからディーラーにお出かけになることをおすすめします。
(写真・文:松永和浩)
【関連リンク】
トヨタモビリティ東京 ご試乗ガイド
https://www.toyota-mobi-tokyo.co.jp/carlineup/testdrive
中村比菜さんtwitter
https://twitter.com/mu_nakamu127