【新型カローラ試乗】あれ!? 走りのイメージが従来と全然違う

●スタイリングだけじゃない。TNGAプラットフォームで走りもヤングに

トヨタから新型カローラにおけるセダン型が発表されました。

従来モデルにはカローラ アクシオというサブネームが付いていましたが、新型からはシンプルに『カローラ』となっています(ちなみにアクシオはグレード体系を縮小しながら継続販売中です)。

新型カローラセダン

パワーユニットは1.2Lターボ、1.8LのNA、そして1.8L+モーターのハイブリッドの3タイプが用意されています。駆動方式はFFと4WDの2種類がラインナップされました。

今回、そんな新型カローラセダンの1.8Lハイブリッドユニット搭載の『W×B』(ダブルバイビー。275万円)と、1.8L NAエンジン搭載の『S』(213万9500円)をチェックできましたので報告します。

ちなみにカローラはグレードによって顔つきが結構異なります。

標準モデルといえるG-X系はバンパー開口部の縁取りがブラック。

新型カローラセダン
ベーシックなG-Xグレード

一つ上のSグレードになると開口部分に細いクロームが入るようになります。

新型カローラセダン
中間グレードのS

さらに最上級のダブルバイビーになるとクロームの縁取りがさらに太くなるほか、バイビームタイプのLEDヘッドランプになり、フロントフォグランプもセットされます。

上級グレードのW×B(ダブルバイビー)

ボディサイズは全長が4495mmで全幅が1745mm。全高は1435mmとなります。ホイールベースは2640mmで、これは先行発売されている5ドアハッチバックのカローラスポーツよりも60mm短い数値となっています。

プラットフォームはTNGA-Cを使っていますが、ホイールベースが短くなったことからもわかるように、カローラセダン(&ワゴンのツーリング)に関しては独自のものとなっています。

新型カローラセダン
新型プラットフォームを採用

インテリアでは大型モニターが標準装備となっています。7インチ・ディスプレイがベースですが、今回チェックしたW×BグレードやSグレードはメーカーオプションで9インチ化することが可能。

新型カローラセダン
上下に薄く左右方向に長いフォルムのインパネ

また、このモニターにはスマホを接続することでLINEナビなどのアプリを反映させることも可能です。なお、アップル カープレイとアンドロイド オートとの接続に関しては有料キットを追加する必要があります。

シートはブラック系を基本としていますが、ダブルバイビーグレードでは一部をホワイトとしたコンビタイプのものも選択可能です。この前後席、シートバックの高さがたっぷりとしており、体をがっちりホールドしてくれるのが特徴です。

新型カローラセダン
シートバックの高さが十分にあるシート
新型カローラセダン
グレードによっては60対40の分割可倒式タイプを採用

ラゲッジ容量は429Lとなかなか大きなものです。ダブルバイビーグレードでは60対40比で分割できるトランクスルー機能も備えています。

それでは試乗します。まずはハイブリッド(エンジン出力98ps&モーター出力72ps)から試乗してみます。

新型カローラセダン
ハイブリッドユニット

カローラアクシオ(全長4400mm・全幅1695mm)に対して全長で約10cm、全幅で5cm、そして車重では約200kg(先代ハイブリッドGダブルバイビー比)大きくなった新型ですが、その走りはむしろ小さく軽くなったかのようです。

これにはやはり高剛性のTNGAプラットフォームとハイレスポンスで高出力の新パワーユニットが効いています。

出足から大変スムーズに、車体が後傾せず車速が伸びていきます。またブレーキング時にも前後のサスペンションが均等に沈み込みながら速度を落としていく感じがあり、常時車体がフラットに保たれている印象が強いです。

これはコーナーでも同様で、左右にぐらりと大きく傾くようなことがなく、ごく自然に曲がって行ってくれます。

ここでガソリンモデル(140ps)に乗り換えます。

新型カローラセダン
出足から鋭いガソリンユニット搭載モデル
140psの最高出力を持つ1.8Lユニット

ハイブリッドモデルと同じような形でアクセルを踏み込むと、エンジンの軽やかな吹け上がりに驚きました。

ハイブリッドと同様のタイミングでアクセル踏んでいくと、想定したよりも速度が素早く上がっていく感覚があり、慌ててアクセルを戻すといった場面が何度もありました。

車重がハイブリッドより70kg軽いということもあり、よりスポーティな性格になっているのです。

新型カローラセダン
コーナリングが気持ちいいのが新型の特徴

というわけで見た目が若くなったカローラのセダンシリーズは、その走りも大変ヤングなものでした。ごちそうさまでした。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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