●M社開発の4輪駆動システムは前後を無段階にトルク配分
M5で初めて採用されたインテリジェント4輪駆動システムの「M xDrive」は、駆動トルクを無段階で前後に可変配分するシステムです。通常は後輪へのトルク配分を重視し、フロントには車両を安定させるタイミングを見極めて配分、さらに「アクティブMディファレンシャル」が後輪左右間のトルクを最適化して振り分ける仕組みとなっています。
新型M8では、ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)の介入を抑制することで、駆動力を推進方向に極力割り振っているそうです。さらに、前後駆動力配分を初期設定の4WDモード、ほぼ後輪駆動に近い4WD SPORT、DSCオフモードで完全なFRになる2WDモードを用意しています。
ブレーキには、BMW Mモデル初採用となるM専用インテグレーテッド・ブレーキシステムが搭載されます。これはアクセル全開時でも安定した制動力を確保するために開発されたもので、非バキューム式のブレーキブースター採用などにより、約2kgの軽量化も実現しています。さらに、快適性を重視したCOMFORT、素早い反応を示すSPORTの2モードをブレーキにも用意。
内装は、8シリーズ クーペのラグジュアリーな雰囲気に、Mモデルらしいレーシーなムードが演出されています。Mレザーステアリングホイールに赤いMボタン、センターコンソールにも赤のスタート/ストップボタンが配されるほか、新デザインのセレクターレバーには、MのロゴとMカラーのステッチが施されています。
【主要諸元(ヨーロッパ仕様値)】
BMW M8
全長×全幅×全高:4,867×1,907×1,362mm
ホイールベース:2,827mm
車両重量:1,885kg
エンジン種類:V型8気筒DOHCツインターボ
総排気量:4,395cc
最高出力:600ps(441kW)/6,000rpm[625ps(460kW)/6,000rpm]
最大トルク:750Nm/1,800-5,600rpm[750Nm/1,800-5,800rpm]
トランスミッション:8速AT
※[ ]はCompetitionモデル。
(塚田勝弘)