【塚本奈々美のD1チャイナレポート・第3戦青島大会】日比野哲也がチームとの共同作業で総合優勝!

私は今季ニュルブルクリンクVLNレースなどのレースに加え、ドリフト、ラリーと「三刀流」で走らせてもらっていますが、「モータースポーツはチーム競技だ」とつくづく感じます。

チームと喧々諤々の討論し、一緒に車を作り上げ、ドライバーがそれを背負って戦います。

今回、D1チャイナに参戦する日比野哲也選手の姿からもチームとの共同作業の重要性を強く感じました。

さる10月21日の第3戦青島大会で日比野選手は念願の総合優勝を果たしましたが、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。

他の日本人選手の多くがチームとともに日本から参戦するのに対し、日比野選手は中国チームと組んでの参戦です。

最初に現地で用意されたのは左ハンドルのマシン、都度現地で合流してほとんど練習も出来ない中で本番を迎えるという状況ながらも、昨年度は単走優勝3回とさすがの成績でした!

しかし、追走トーナメントを勝ち抜き総合優勝するため、言葉の壁を乗り越え、右ハンドルに変えたり、試行錯誤を繰り返しながらチームとともに戦い、ついには今季開幕戦(北京)で4位、第2戦(杭州)で2位と順位を上げ、今回の青島大会で総合優勝。

その結果シリーズポイントランキングもトップと1ポイント差に2位に浮上! 11月17日、18日の第4・5戦(最終戦)で逆転が期待出来るところまで来ました。

チームがドライバーとともに少しづつ成長してゆく姿は私がドライバーとなったときの参考になり、勉強させてもらっていると感じます。

さぁ、ここまで来たらチーム日比野にはぜひD1チャイナのシリーズチャンピオンを獲ってもらいたいですね。

日比野哲也選手のコメント:

今回の青島はタイヤメーカー、オイルメーカーの地元でしたので、現地での応援がとても力になりました。決勝戦であたったマット選手は単走優勝してる選手なのでミスはないと思い、1セクターから近い追走をする作戦で挑みました。
しかしマット選手が1セクター進入でアンダーを出したので、少し距離が開いてしまって0.5のアドバンテージしか取れませんでした。自分の先行ではミスなく走れてイーブンとなり、優勝を決めました!
地元の大応援団の皆さんの前で優勝出来て、とても嬉しかったです。現在シリーズランキングは2位ですが、1ポンイト差になりました。
単走も、追走も、シリーズチャンピオン獲れる位置にいます。
次の深圳では、焦らず集中してシリーズチャンピオン目指して頑張ります!

次戦は11月17、18日深圳大会。D1 YouTubeチャンネルからライブ配信が見れますので是非応援してください!!

また、10月27日にはホンダ祭り(@本田技術研究所)で日比野選手がS2000でのデモランを行いました。

この日は同イベント過去最高の20,800人が来場、日比野選手の同乗走行は12人の当選枠に対し、なんと1000人以上の応募がありました! この日は私もMCで参加し、ドリフトの楽しさをPRさせて頂きました。

今後もこうしたイベントに積極的に参加していけたらと思ってます♪


(レーシングドライバー・塚本奈々美)

この記事の著者

塚本 ナナミ 近影

塚本 ナナミ

2013年に4輪デビューし国内外のレース、ラリー、ドリフト競技に参戦する「三刀流」ドライバーとして活躍。2007年にモータースポーツに触れてから車業界の盛り上げと啓蒙活動にも力を入れ、テレビなどのメディアにレーシングドライバーとして出演。
さらに、やまなし大使、人気アプリゲーム「ドリフトスピリッツ」(バンダイナムコ)のキャラクター兼プロデューサーとしてイベントを開催。子どもや女性にもモータースポーツの普及をと、東京タワーのE-MOTOR SPORTS施設のアンバサダーを務める。
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