EVでも「世界で最も美しいクルマ」。名車「ジャガーEタイプ」がレストア&EV化されて復活!

ジャガーが「世界で最も美しい電気自動車」と自負するコンセプトカー、「E-TYPE ZERO」の発売を決定したそうです。

ジャガーが誇る名車であるスポーツカー「Eタイプ」に電動パワートレインを搭載した「E-TYPE ZERO(Eタイプ・ゼロ)」が初披露されたのは2017年9月でした。さらに、2018年8月にカリフォルニア州で開催された「モントレー・カー・ウィーク」で、最新のコンセプトカーが米国で初披露されています。

 

「E-TYPE ZERO」は、ジャガー・ランドローバー社が注力しているレストア事業の成果で、「ジャガー・クラシック」が持つレストア技術と、ジャガー初のエレクトリック・パフォーマンスSUV「I-PACE」で培われた先進技術を融合。

「E-TYPE ZERO」は、「E-TYPE Series 1」を完全レストアした「E-TYPE REBORN」と同様に、英国コベントリーにあるクラシック・ワークスでレストアされ、パワートレインを電動化するという作業が行われます。

軽量化とスリークなエアロダイナミクスによって270km(約170マイル)という実用的な航続距離を実現し、40kWhのバッテリーの場合、通常約6~7時間で充電が可能。

 

最先端のパワートレインや、オプションで選択可能な最新のタッチスクリーン式のインフォテインメントシステムを搭載しながらも、ほぼオリジナルの「Eタイプ」を踏襲。効果的なLEDヘッドライトにより、印象的な「E-TYPE Series 1」のデザインが補完されています。

また、シングルスピード減速ギアを搭載した電動パワートレインは、ジャガー「I-PACE」のコンポーネントを多く取り入れながら、「Eタイプ」向けに特別な設計が施されています。

リチウムイオンバッテリーパックは、「E-TYPE」の6気筒XKガソリンエンジンと同じサイズおよび重量で、同じように配置。「E-TYPE」のギアボックスと同じ場所になるように、モーターはバッテリーパックの真後ろにレイアウト。

そして新しいプロペラシャフトが、キャリーオーバーされたディファレンシャルとファイナル・ドライブに電力を送る構造になっています。

電動パワートレインの統合がシンプルになり、オリジナルのEタイプと同様のドライビング・エクスペリエンスを提供できるそう。さらに前後の重量配分も変わらず、Eタイプのような走りとハンドリング、乗り心地、ブレーキングを得たとしています。

さらに、既存の「Eタイプ」オーナー向けに、EV化するサービスも提供されます。「Eタイプ」のオリジナリティを保持するため、電動化した後もオリジナルのエンジンを付け替えて元の状態に戻すことが可能。「E-TYPE ZERO」のテクニカルスペックや価格については後日発表され、2020年夏のデリバリー開始が予定されています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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