6月9日〜10日、十勝スピードウェイでの初開催となったD1GP第4戦 HOKKAIDO DRIFT。
北海道にはドリフト好きが多い!? スーパーGTなどのビッグレースさながら、会場オープン前からゲートには車の列、更別村の西山猛村長の熱~いオープニング、地元TVニュースでの報道など大変な盛り上がりの北海道初のD1でした。
今回の会場は間近でトッププロの走りを見ることができ、選手全員によるサイン会など、数々のD1大会を見てきた私ですが、ファンにとってすごくお得で楽しい大会だったと思いました。
来場した皆さんもマイチェアーや脚立を準備し、各々のスポットで屋台の美味しい名産品を堪能しながら、練習走行から観戦。意外にも「皆さん、サーキット観戦に慣れしてるなー!」というのが私の印象でした。
またうれしいことに、会場を歩いていると、「塚本奈々美さんですよね!」や「リアル真子ちゃんだ!」と声をかけて頂いたり、握手やサインを求められ、「頑張ってください」とたくさんの応援を頂きました。
海を渡り24時間近くかけて十勝に到着したD1マシンたちは準備万端。34台のエントリーの中から16台+シード選手8台が単走ファイナルへ進むことができます。
審査コーナーはD1回り(通常の逆走)で6コーナーからスタートし、5・4・3コーナーを5つのセクターに分けてGPSシステムのDOSS(ドス)を使って、速度・角度・ふらつきなどを計測。高い得点順にランクアップしていきます。
予選、ABCDグループに別れて各グループから1台ずつが脱落します。私がスポッター(ドライバーに指令をだす役)を務める日比野哲也選手はAグループ。
練習ではドライ路面だったのに、予選の直前に台風の影響で雨が降り始めました。選手にとってドライか完全にウエット路面が好ましい。くじ引きを担当した私のくじ運の悪さは相変わらず健在でした(泣)
日比野選手の予選1本目は、安定してスピードに乗せることができずにまさかのグループ最下位争い。2本目で決めなければ予選落ちとなる…私はプレッシャーで押し潰れそうで、泣きそうな状態でした。そんな状況でハンドルを握っている選手になんと無線を入れて、どう指示をしたらいいのか、正直怖かったです。
先日D1チャイナの北京大会でもスポッターを務めましたが、D1グランプリでの緊張感は比べ物になりませんでした(※写真はD1チャイナの時のものです)。
それでも日比野選手は私の情報を信じ、なんとグループ1位で予選を突破!
冷静に状況を把握し、1本目のミスを修正して、たった1回しかないチャンスで活かす。
これが世界トップクラスの戦い方か…今の私にはその精神面が足りない。もっともっと努力をしなければと勉強になりました。
(レーシングドライバー・塚本奈々美)