日本にはない「1.8LのNAエンジン」を搭載したCH-Rをメインに展示したトヨタ【バンコク・モーターショー2018】

トヨタはバンコク国際モーターショーでCH-Rを出展車のメインに据えていました。ただ、CH-Rは今回のショーで初公開されたのではなく、12月に開催されたもうひとつのモーターショーともいえる「バンコクモーターエキスポ」で公開済みです。

3月のバンコク国際モーターショーはロイヤル・オートモービル・クラブが主催でOICA(国際自動車工業連合会)の公認を受けていて、タイの自工会もかかわる正式なショーですが、モデルによってはモーターエキスポを発表のタイミングとすることもあるのです。

そのCH-Rにはハイブリッドとガソリン車の設定があるのは日本と同じですが、日本のガソリン車は1.2Lターボを搭載するのに対し、タイ仕様のCH-Rには1.8Lの自然吸気エンジンが搭載されていました。

1788ccの2ZR-FBE型エンジンは無段変速のCVTと組み合わされて搭載されています。動力性能は103kW/600rpm、175N・m/4000rpmの実力ですから、日本仕様の2ZR-FE型エンジンとほぼ同等の性能で、1.2Lターボに比べるパワーはやや上回りますが、トルクはやや劣ることになります。タイの市場には自然吸気エンジンのほうが適しているのでしょう。

ベースモデルの価格を比べると、ハイブリッドが107万9000バーツであるのに対し、ガソリン車は97万9000バーツで10万バーツ(約30万円)の差がありました。日本と同じような価格差です。

トヨタはほかに、ハイラックスやイノーバ、フォーチュナーなどのIMVシリーズ、ヤリスやヴィオスなどのコンパクトカー、上級セダンのカムリといった具合に豊富なラインナップを展示していました。目新しいモデルの展示はありませんでしたが、他のメーカーに比べて、ずば抜けて充実していたのがトヨタということができます。

(文・写真:村木哲郎)