■F1ゆく人くる人
新しいシーズンが始まるということは、新しくF1にやってくる人もいれば、F1から去ってしまう人もいるということ。こちらのコンテンツではそんなドライバー達のエピソード、そしてこれからのドライバーラインアップ予想について記載されています。
2016年イタリアGPで引退宣言をしたにも関わらず、バルテリ・ボッタスのメルセデス移籍により急遽ウィリアムズに戻ってきたフェリペ・マッサ。2017年ブラジルGP前に2度目の引退宣言をし、多くのファンや関係者に惜しまれながら16年のキャリアに幕を閉じました。
この事実を誰よりも悲しんでいるであろう、元レースエンジニアで親友でもあるロブ・スメドレーが心境を語っています。
「彼は本当に人気があった。それが彼の人柄を表しているといえるだろう。仕事場に彼がいないと寂しいだろうね。でも僕らは親友同士だし、妻同士も、子供同士も親しくしている。彼は僕にとって弟のようなものなんだ。彼は僕の家族の一員だし、僕も彼の家族の一員だ。それは今後も変わらない。何一つ変わらないけれど、それでも仕事場に彼の姿がないと、変な感じがするだろうね。今までは、お茶を飲みながらゆっくりプライベートの話をして、グランプリの緊張を和らげる相手がいたが、そういうことができなくなるのが寂しいよ」
今シーズンからフェラーリの開発ドライバーに就任したダニール・クビアトは、2017年シーズン途中でトロロッソ、そしてレッドブル・ヤングドライバー・プログラムから解雇。「突然なぜ!?」と納得できなかったファンの方もいるのではないでしょうか。本誌ではその理由を探るべく、トロロッソのチーム代表フランツ・トスト、レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコに直撃しています。
「彼は自分自身に過度なプレッシャーをかけていた。不必要なプレッシャーだ。彼は(決勝スタート直後の)ターン1で他のドライバー全員をオーバーテイクしようとしていた。そういうところが彼の欠点だ。決勝スタート時にアグレッシブにいきすぎて、好結果につながらない。逆に、何度も何度も不必要なクラッシュを起こした」(フランツ・トスト)
「トロロッソでの最初の年にも、レッドブル・レーシングでの最初の年にも速さを見せていた。だがその後、彼のパフォーマンスは劇的に下がってしまった。(チームメイトのダニエル)リカルドがまるで苦労していなかったブレーキとタイヤにてこずっていた。結局のところ、精神的に何か問題が起きたのだ。そうして速さを失い、リラックスして走ることができなくなった。だが本当の理由は、いまだに我々も分からずにいる。解決するためにさまざまなことを試みたが、速さが戻ってこなかった。残念だが、何が起きたのか、具体的には分からない。決勝スタート直後に何度もアクシデントを起こし、それにうまく対処することもできなかった。自分の殻にこもり、誰からのアドバイスも聞こうとしなかった」(ヘルムート・マルコ)
そして本誌は今後のF1について、「主要チームの顔ぶれは21年にはがらりと変わる」と大胆予想。
「ルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテルがF1から引退するのもそう遠い将来ではなさそうだ。ふたりは07年にデビューし、20年までの契約を結んでいるか、あるいは結ぶ見込みだ。どちらもミハエル・シューマッハーが打ち立てたF1タイトル7度獲得の記録に並んだり、越えたりすることにさほど興味を示してないし、近い将来、F1以外のことをしたいとも発言している」
さらに続けます。
「メルセデスは次なるスターとして、エステバン・オコンとジョージ・ラッセルをリストアップしている。フェラーリに関しては、今のところはシャルル・ルクレールがシート争いをリードしているが、この先、他の誰かがチャンスをつかも可能性も十分にある。もちろん21年以降のリードドライバーとして、メルセデスもフェラーリもマックス・フェルスタッペンを確保すべく激しく争うことになるだろう」
また、実力はもちろん、メーカー、チームの強固なバックアップが伴う5人の若手ドライバーの今後についても書かれており、これからどのドライバーが新たなF1を築いていくのかなと想像しながら読むと更に面白くなりますよ!
この他にも「フェルナンド・アロンソのデイトナ24時間特集」、「F1ジャーナリスト尾張正博の2018年F1プレ通信簿」と読み応えのある「F1速報2018年オフシーズン情報号」は書店、もしくは三栄書房オンラインストアで好評発売中です。
(yuri)
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