イタリアでアルファード級に人気なのはメルセデス・ベンツ Vクラスだった!?

このVクラスで気になって、ローマのその他のミニバンをチェックしてみました。すると3列シートのミニバンはやはり道路事情からか圧倒的に少なく、ごくたまにトゥーランが見られる程度。

というかそもそも、乗用モデルで全高1.8mクラスのクルマがVクラス以外にはほとんど皆無なんです。たまに背の高いクルマを見つけてもそれは2列シートのカングーだったりします……って思いきや、それはカングーのOEM車、メルセデス・シタンだったりします。

スリーポインテッドスター付きのイカついカングー、実車は意外にも!?違和感なくて格好良かったです。カングーとシタンの関係はちょうどムーヴやスペーシアにおける『カスタム』との位置関係に近い気がします。

さて、しばらく歩いてようやく3列シート車を見つけました。ルノーの4代目エスパスです。

これはごく稀に日本でも並行輸入車を見られますね。さてそこからしばらく歩いて見つけたのは一瞬5ドアクーペ?と思わせるフォルムのミニバン、5代目エスパスでした。

このフランス製3列シート車は全長4.85m・全幅1.88mに対して全高1.67mとミニバンとしては車高が低く、独特のプロポーションで異様な存在感を出していました。

と同時になぜか既視感も……。そう、これは超低全高で世間をあっと言わせた3代目オデッセイに近いスタイルなんですね。

ヨーロッパでのアルファード的イカつい系ミニバンの後は、オデッセイ的低全高ミニバンブームが来るのかもしれませんね!?

でも、ローマでの日本ブランド・ミニバンですが、残念ながら今回は1台も見つけられませんでした。

ヴィッツ(イタリアでは『ヤリス』)やスイフトなどのコンパクトカーは多いんですけどね……と思っていたら1台、ミニバン、というかワンボックス車を発見。

日産の往年の佳作『バネット』です。

きっちり左ハンドルですから正規輸出されたものでしょう。実は発見した車両は1列シートのバンモデルでしたが、それでもイタリアで背の高い日本車はこれ1台でしたから相当レアな存在です。場所はバチカン市国のそばでしたから、もしかしてローマ法王の目にも止まっているかもしれませんね。

(ウナ丼/写真・文)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
続きを見る
閉じる