資源エネルギー庁から調査を委託されている石油情報センターの情報によると、ガソリンの小売り価格が全国的に値上がりしているようです。
中東諸国における地政学(地理的環境が国家に与える影響)的リスクの高まりを受け、産油国が協調して原油を減産したため原油価格が上昇。これを受けて元売り各社がガソリンの卸価格を引き上げたのに加え、米国のシェールオイルの生産が伸びていないことがガソリン価格上昇の要因になっているようです。
今年4月にガソリンの小売り価格が一旦上昇したものの、その後、夏場にかけて産油国による原油の減産と、米国のシェールオイル増産という相反する動きがガソリン価格の均衡をもたらし、比較的安定した状態でガソリン価格が推移してきました。
しかし最近になって米国のシェールオイル生産が伸びなくなったことから、原油価格の上昇が続いており、その影響でガソリン価格が上昇している模様。
前年同月比でガソリン価格が10円/L以上値上がりしており、さらに中東諸国が11月のOPEC総会に向けて、協調減産の動きを活発化させているため、今後もガソリン価格が上昇する可能性があるようです。
ただ、米国のシェールオイル生産が増加すれば、再び均衡がとれるため、際限無くガソリン価格が上昇して行くことは無いとの見方もあり、今後の動向が注目されます。
【関連リンク】
ガソリン価格推移(e燃費)
https://e-nenpi.com/gs/price_graph/