トヨタとマツダの資本提携の記者発表で豊田章男社長は、三次や美祢の試験場を訪れ、マツダの「Be a Driver.」というクルマ作り、クルマへの愛について感銘を受けたという話を披露しました。
マツダが「オートモビル カウンシル 2017」で展示してきたのは、やはりスポーツカー。同イベントでは、初代ロードスター(NA型)を対象としたレストアサービス開始について発表されています。
2017年5月に軽井沢ですでに発表されていたレストアサービスは、マツダ車を長く乗り続けてもらうべく、同社が環境を整えるのが目的。レストア事業とパーツ再供給の2つからなるサービスです。
レストア事業は、オーナーから初代ロードスターを預かり、オリジナルに近い状態にクルマをリフレッシュするもので、2017年内に受付を開始し、2018年初頭よりサービスを始める予定だそう。
メーカーであるマツダがオーナーと直接面談することで、個体によって大きく異なる状態やニーズに合わせたサービスを実施。作業が行われるマツダ社内の施設は、テュフ ラインランド ジャパンよりクラシックカーガレージ認証取得を予定しており、レストアしたクルマを高い品質で届けることが可能だそうです。
テュフ ラインランドは、ドイツに本社をおく第三者検査機関で、同国で運転免許試験を行い、ドイツのほか数か国で車検サービスを提供。また、自動車メーカー向けに欧州型式認証を行っているほか、板金塗装工場やクラシックカーの評価・認証サービスなどを提供しています。
もうひとつのパーツ再供給は、現在供給終了となっている初代ロードスターの一部パーツを復刻するもので、2018年初頭より販売が開始されます。パーツはオリジナル状態にこだわり、初代ロードスター発表当時を彷彿とさせるビニール生地のソフトトップやデザインが再現されるそう。
目玉であるタイヤは、乗り味にこだわったというブリヂストン製の「SF325(185/60R14)」で、イタリアのNARDI(ナルディ)製ウッドステアリング、シフトノブも現在の技術で復刻されます。そのほかの部品供給についても、オーナーとの対話を通じて今後増えていくとのことです。
(文/写真 塚田勝弘)