私はいろいろなお仕事をさせていただいていますが…今回も今っぽいお仕事をさせていただきました。
「レクサスプレゼンツ 埼玉新聞 経営トップセミナー~埼玉の企業が、日本を元気にする 「インダストリー4.0時代に求められている経営者の在り方」。
講演はヨーロッパ最大の経営戦略コンサルティング会社、ローランド・ベルガー日本代表取締役社長 長島聡氏。講演タイトルは「日本型インダストリー4.0 ~人が主役の技術革新~」。
講演では、
「インダストリー4.0」とは、2011年にドイツが提唱した、インターネット(IT)などの情報技術によって製造業の改革を促す巨大な国家プロジェクト。工業を機械化、電動化、自動化し、いろいろな機器同士がリアルタイムにつながることによって、製造コストを大幅に削減できるうえ効率も上がり、さらに顧客への付加価値を向上させることも可能。
また、「見える化」することによりさまざまな無駄もわかるなど、「インダストリー4.0」は、「第四次産業革命」とも言われています。
自動車メーカーでもすでにいろいろな形で取り組み、「フォルクスワーゲン(VW)」は事前にデジタル空間上で車両のアーキテクチャに車種をまたぐ基本要素を設定し、モジュールを開発。そのモジュールを組み合わせることで、様々な車種、良いクルマを早く安く開発しています。
「フォード」では、複雑な形状を持つ部品の試作品を3Dプリンタで作ることで、以前は120日かけて製作されていたものが、わずか4日に製造時間が大幅に短縮。また、費用も-99%削減に成功。
「シーメンス」はバーチャル3Dシミュレーションで、工場の立ち上げコストと期間を短縮。また、再生可能エネルギーとガスコジェネを組み合わせた「バーチャル・パワー・プラント」を構築し、商業化に成功。利益を伸ばしています。
また「クノールブレムゼ」は、独自の状態基準保全システムを開発し、車両の台車部分にセンサーを搭載し、走行速度、加熱状況、車軸の回転状況、摩擦具合などをリアルタイムにモニタリングし、データはクラウドに蓄積。各部品の損傷度や安全性の分析、評価をして最適な部品の選定、顧客へのメンテナンスといった、ビッグデータを活用した予知保全を実施。
また「IoT」の進化は、サプライチェーンの各領域において「人の介在」を減らすことができ、仕事の負担が軽くなるうえ、輸送手段やルート、物流会社などをより柔軟に組み替えることが可能となります。
「インダストリー4.0」では、長期ロードマップを描き、その予測に基づいて戦略を組み立てていきます。
「ドイツ鉄道物流」、「ダイムラー」、「フラウンホーファー」ではシステムの統合、交通管理の最適化、自動運転の実用化により、輸送の効率性・安全性も大幅に向上。また省人化、標準化で高度に効率化した世界を目指しています。
日本型「インダストリー4.0」は「人が主役の4.0」で、「長期に亘ってお客様に寄り添い、付加価値をタイムリーに提供しつづける。デジタル武装した現場主導の差別化が日本型4.0」。
そのためのステップとして、
1. 個々人の視野と機動力を強化。
2. 追及するお客様価値を明確に定義。
3.お客様との対話が途絶えないよう自動化、デジタル技術も有効活用。
このためAIやロボットを使い、これまでの3倍の視野と機動力を獲得する。
「デンソー」は、生産性を30%向上させ、グローバルに人が成長し続ける共創成長型IoTの実現を目指し、「マツダ」は「Zoom Zoom」で全社員、販売店で共用しているお客様価値として、伝承活動、機能横断組織、デジタル開発ツールが価値浸透を促進。「ダイハツ」は通常の商品アップデートに加えて、ランニングチェンジ、購入後のカスタマイズなどお客様に寄り添う新たな取り組みに挑戦。
お客様に対する提供価値を最大化するだけでなく、現場自体に高い効用をもたらすことが可能。お客様も現場も幸せになる、という構造。
2045年には人工知能が人間を超えるシナリオも…!? しかし現在の人工知能では、人ならではの知覚、前例のないものへの対象、意志を持った行動といった人の機能での代替は困難。今後も人工知能をメリハリをつけて人の強化に活用すれば、人や組織の能力を最大限引き出し、新たな競争力の獲得ができるはず。しかし、過度な人工知能への依存は、人・組織に対して大きな弊害を生む可能性もある。異能のものとの対話や、既存のものの組み合わせによるスピーディな価値を創出することが必要。
とのことでした。
ちなみに私は今回MCと、カーライフ・エッセイスト吉田由美という立場から、講演会場内に展示されている新型「レクサスLC」を『ものづくり』というキーワードから、「LC」を作っている元町工場と、レクサスの世界観を具現化した「レクサス・スポーツヨット・コンセプト」のお話をさせていただきました☆
(吉田 由美)