開発品は従来型から小型化を図っており、約6平方メートルのサイズに収めた独自の高圧水電解システム「Power Creator」により、圧縮機を使わずに77MPaの高圧水素を最大で1日あたり2.5kg製造することが可能で、製造した水素を約18kg貯蔵できるそうです。
水素の充填圧力をこれまでの35MPa→70MPaに高めたことで、1回の充填で「クラリティ フューエル セル」が約750km走行できる量の水素が供給可能になっています。
今回の実証実験では、同ステーションと可搬型外部給電器「Power Exporter 9000」を使って、実際の都市環境下でのCO2削減効果と緊急時における移動可能な発電設備としての実用性を検証します。
政府がFCVの販売台数を2025年までに20万台、2030年までに80万台の普及を目指すなか、水素を供給する水素ステーションの設置費用が従来のガソリンスタンドに比べて約5倍と高額なことから、拡充に時間がかかっている状況。
そこでホンダは岩谷産業と共同で、ユニット式の小型水素ステーション「SHS」(スマート・ハイドロゲン・ステーション)を開発、設置に向けた工期やコストの抑制を目指しているという訳です。
充填圧35MPaのSHSは、すでにホンダの青山本社ビルや地方自治体などで運用が始まっており、今回の70MPa版の登場に伴い、FCVへの水素供給における実用性が高まったことで、水素ステーションの拡充に威力を発揮しそうです。
(Avanti Yasunori・画像:HONDA)
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