スピードメーターは指針式のものと思われがちですが、1980年代初頭には、デジタルメーターが大人気だった時代がありました。なぜデジタルが流行したかというと、この時期は電子制御への移行が進んだ時代だったからです。
これまで速度計は、車輪の回転でワイヤーを動かし、速度計に機械的にリンクしているものでしたが、それが電気信号で表示してもOKということで広がったものでした。
そこで日本では、1981年にトヨタ・ソアラといすゞピアッツァがデジタルメーターで登場ということになったのです。
そののちにはスペシャルティカーなどが追随することになりましたが、そんな中にカローラもあったのです。
それもなんと1983年発表の5代目。つまり、初代ソアラ発表2年後には、デジタルメーターは大衆車にまで及んでいたということです。
いわゆる「デジパネ」とも言われた「エレクトロニック・ディスプレイメーター」は、レビン/トレノだけでなく、同レイアウトのものがセダン系でもオプション設定されたのです。
とはいっても5ドア1600ZXのみの設定。0rpmから右上がりにアップしていく、バーグラフ式タコメーターの下に大きくデジタル表示するスピードメーターをレイアウト。計器盤左右には蛍光管式の水温計と燃料計が設置されてました。
計器盤の下部にはアナログ式となりますが、センターにオドメーターとトリップメーターがあり、その左右に各種警告灯が置かれました。この当時はデジパネの設定が大流行となっていたのですが、まさかカローラまでとは思いませんよね。
(文:カローラせんせい/小林敦志)
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