足回りでは専用チューニングのダンパーとコイルスプリングを採用。フロントにはS207にも採用されているダンプマチックIIを採用しています。
ダンプマチックIIは、微低速域ではコンフォート・バルブが作動して滑らかに、高速域になるに従いリニアでレスポンスの高い減衰特性となるメイン・バルブが働く構造となっています。これにより乗り心地とハンドリングの楽しさを両立しているのです。
もちろん、リアのダンパーとスプリングもSTI Sport専用のセッティングとなっており、試乗をさせていただいた富士スピードウェイの外周路からショートコースの領域まで、ノーマルのGT-Sとは一線を画す乗り味を体感できました。
外周路の路面の継ぎ目などはトトンと軽やかな音とともにいなしている乗り心地を実現する一方で、ショートコースのような振り返しの多い場所でも破綻することなくハイレベルなフットワークを披露。
まさに、STI Sportの上質なイメージを走りの部分でも裏切らない仕上がりといえるでしょう。
STIの手掛けたポイントはダンパーとサスペンション以外にもステアリングフィールを向上させるために、専用クランプスティフナーを装備した電動パワーステアリングもあります。
このスティフナーは標準モデルの2.9mmから4.0mmへとアップ。取り付け部分の剛性をアップさせ直進状態から遅れなくリニアに反応する操舵応答性を実現しています。
レヴォーグSTI Sportは走りの部分でSTIの提唱する「強靭でしなやかな走り」を誰でも手に入れることができるようにしている、まさにSTIの入門モデルといえるでしょう。
もちろん、より応答性や操縦安定性を向上させたいオーナーにはフレキシブルタワーバーやフレキシブルドロースティフナーといったアイテムもディーラー装着オプションとして設定されているので、好みで追加するのもおススメです。