ミッドリヤエンジンとなる488スパイダーは、3.9LのV8ターボを搭載し、最高出力は670cv、最大トルクは760Nmに達します。
可変トルク・マネージメント・システムの搭載により、変速に合わせてトルクをスムーズに高いギヤまで常に増加させることで、0-100km/h加速は3秒フラット、0-200km/h加速は8.7秒を達成。
また、スペックはターボラグをほぼすべて解消させることを達成し、わずか0.8秒というスロットルの応答性にも貢献。「サイドスリップ・アングル・コントロール(Side Slip Control 2-SSC2)」を含む電子システムの採用などにより、先代のスパイダーよりも総合的なレスポンスタイムを9%短縮しつつ、限界域でのドライバビリティを向上させているそうです。
年々、ターボラグの存在をほとんど抱かせないモデルが増えていますが、フェラーリでは、ターボにボールベアリング搭載のシャフトを採用してフリクションを低減。コンプレッサーホイールの素材に低密度チタニウム合金を採用することで、慣性を低く抑えて立ち上がり速度を格段に向上させているそうです。
さらに、現在主流になっているツインスクロール技術を使い、各シリンダーからの排気ガスを別々のスクロールに送ることで排気脈動効率を引き上げ、最高出力向上にも貢献。
タービンハウジングに採用された特殊シールは、ハウジングとコンプレッサーホイールのクリアランスを最小限に抑えて最高効率にも寄与しているとのこと。
高効率化とターボラグの抑制を実現することで、現代の最新スポーツカーにふさわしいドライバビリティを得ているというフェラーリ488スパイダーには、多くのファンが注目しそうです。
(塚田勝弘)