メルセデス・ベンツSLがマイナーチェンジで得たものと、終えたものとは?

「アクティブ・ボディ・コントロール(ABC)」はエントリーグレード(といっても1248万円という価格)のSL350にも標準装備されており、発進や加速、減速や旋回時などに発生する車体の動きと乗員を含めた車両重量を感知し、四輪それぞれのコイルスプリングの作動を瞬時に電子制御することで、ダイナミックかつ快適な乗り心地を実現しています。

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また、シートにも手が入れられていて、従来の本革から風合い豊かなナッパレザーに変更。

さらに、シートヒーターに加えて、内蔵ファンによってシート表面から熱を吸引することで、真夏の日射などで熱くなったシートの温度を下げ、着座中もシートと衣服の間にこもる湿気を取り除き快適性を高めるシートベンチレーターも装備されています。

ほかにも、11スピーカーによる5.1チャンネルサラウンドを備えた「LOGIC7」を採用し、合計600Wの大出力とともに臨場感あふれる音響空間を再現する「harman/kardonロジック7サラウンドサウンドシステム」も標準装備。

これらは、70万円相当の装備になるそうで、今回の標準化にもかかわらず、1248万円という価格は据置きのままです。

新たに最上位グレードになるSL550では、4.7LのV8直噴ツインターボエンジンの最高出力を455ps(従来モデルから20ps向上)に引き上げつつ、1637万円という価格は従来と変わっていません。

なお、5.5L、V8直噴ツインターボを搭載し、2000万円超という値付けを付けていたMercedes-AMG SL65は、AMG GTの導入もあってか販売終了となっています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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