V6エンジンはFタイプと同じエンジンですから、その走りにも期待が高まりますが、まずは概要からご紹介。
ボディサイズは全長4680×全幅1850×全高1415mm、ホイールベースは2835mm。1800mmを大きく超える全幅は、日本向けのBMW3シリーズよりも50mmワイドで、全長も3シリーズよりも55mmも長くなっています。
3シリーズの全長は、アウディA4はもちろん、Cクラスよりも短いですから、XEは駐車場事情から断念するしかないケースも出てくるかもしれません。
ボディには、ジャガーらしくアルミニウムを多用していますが、使用率はじつに75%以上。Cクラスの使用率(約50%)を超えています。
アルミを使えば軽量化に貢献し、ハンドリングなど運動性能にも効くのは間違いありませんが、ユーザーとしては車両価格にどう乗ってくるのか? 万一、ぶつけてしまった際の修理費などはどうなるか? など気になる点もありますが、費用面に関しては「せこく」気にしない方がターゲットなのかもしれません。
ガソリンエンジンはもちろん直噴で、直列4気筒DOHCターボが200ps/320Nmを発揮する2.0L、240ps/340Nmの2.5Lの2つがあり、V6は3.0LのDOHCスーパーチャージャーで、こちらは340ps/450Nmという強力なスペックを誇ります。
トランスミッションはいずれも8ATとの組み合わせで、全車にアイドリングストップも備わり、燃費は2.5Lが最もよく12.5km/L、2.0Lが11.8km/L、V6が10.4km/L。
足まわりはフロントがダブルウィッシュボーン、リヤがインテグラルリンク。後者はサブフレームにマウントされるためバネ下重量の軽減にも効き、乗り心地や操縦安定性に寄与するということで、同クラスではひとつ上(コスト的な面から)のサスペンションを採用したと胸を張ります。こちらもアルミ製。
装備面では、ステレオカメラ、77GHzの長距離用レーダー、24GHzの中距離用レーダーを搭載し、自動緊急ブレーキやアダプティブクルーズコントロール、ステアリングを振動させて警告する車線逸脱警告(車線維持をサポートする機能は無し)などを用意しています。
ユニークなのが滑りやすい路面などで一定速度(3.6〜30km/h)を保ち、ドライバーはステアリング操作に集中できる「オールサーフェイス・プログレスコントロール」の搭載で、こちらは雪上や凍結路などで重宝しそう。
ガソリン仕様の価格は「XE Pure」の477万円から、V6を積む「XE S」の769万円という設定で、ディーゼル仕様の燃費などスペックの詳細はまだ発表されていませんが、価格帯は497万円〜549万円で、すでに受注もスタートしています。
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(文/塚田勝弘 写真/小林和久)