ポルシェ・マカンの走りはSUVの範疇を超えた!?

ブレーキはポルシェらしく、パワーに見合う制動力とフィールで、こちらも感動モノ。

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SUVですから背も着座位置も当然ながら高めですが、タイトコーナーで、高めのスピードで旋回しても姿勢を崩すことなく(もちろんそれなりにロールはしますが)、何事もなかったかのように楽々とクリアしてくれますし、高速道路での追い越し時や走行車線に戻るようなレーンチェンジでもステアリングもボディもレスポンスよく、重量があり背の高いSUVにありがちな応答遅れもなし。

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どんなシーンでもステアリングを通して舵角や路面の様子が手に取るようにわかりますから、運転が上手くなったかのような錯覚に陥ります。使い古された言葉ですが、まさに「オン・ザ・レール」!

乗り心地はやや硬めではありますが、乗員に無粋に衝撃を伝えるわけではなく、サスペンションがきちんと仕事をしてくれている感じで、飛ばしても街中でも、路面が荒れていない限り不快に感じることはありませんでした。

逆に「SUVにはここまでスポーティな走りは要らない」という声もあるでしょう。個人的にはマカンの走りには衝撃を受けつつも、もう少ししっとりした乗り味が好みかなと。

たとえば、オプションのマグネライド(可変ダンパー)を装着したランドローバーのディスカバリースポーツなんかはスポーティかつしっとりした乗り味で魅了してくれそうです。

それでも、完成度の高いスポーツSUVといえば真っ先にマカンが浮かびますし、ライバルとなるレクサスNXはもちろん、価格帯が異なるので酷ではありますが、マツダCX-5などの日本勢が近年高い完成度を示しつつも、まだ高い頂がある、そう思わされます。

■ポルシェ『マカン』画像ギャラリー ─ 「ワイド&ロー」フォルムが印象的な新たな人気SUV
https://clicccar.com/2015/05/22/308907/

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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