1つめは、なんといっても広さ。
1835mmという全高により軽自動車トップの室内高1455mmを確保していますが、これはヴォクシー/ノアの1400mmを大きく上回りますから5ナンバーミニバンよりも広大な室内高を確保しているわけです。
2つめは、「ファン&リラックスドライブコンセプト」。
背高化によるデメリットとして気になるのが横風への対応やコーナーなどでの操縦安定性で、当然手が打たれています。ボディやサスペンションに手を入れていて、フロントアブソーバーロッドやリヤアブソーバーのサイズアップなどによる高剛性化により安定性を向上。
さらに、ウレタンバンプスプリングの採用やスタビライザーの標準化はもちろんされていて、ダイハツ初の空力フィンの採用やルーフパネルの板圧最適化など、重心よりも上の部品を軽くすることで、タントよりも全高を85mmも高めながらも重心高は約10mmの向上に抑えているそうです。実際の走りは、機会があればご報告します。
3つめは、見晴らしの良さ
「一度ミニバンに乗ってしまうとやめられなくなる」という理由に、ヒップポイントとアイポイントの高さによる見晴らしの良さをあげる人が多いようですが、ダイハツ・ウェイクでは「ファインビジョン」と掲げています。目線の高さを1387mmとして遠くまで見通せる視界を確保。
「見えすぎると」高速域では怖くなるわけですが、高速走行時も安心して運転できるように、車内での包まれ感を考慮したベルトライン高を設定しているそうです。
4つめは、荷室の広さ
天地に高くなったのは室内だけでなく荷室もそうで、「上下」に広い荷室を上下2段調節式デッキボードや約90Lを誇る大容量ラゲッジアンダートランクなどを配置することで、有効活用。
5つめは燃費
軽最大級の広さを実現しながらもJC08モード燃費は25.4km/Lで、エコカー減税の「免税レベル」に適合しているのは立派。大きくなったぶん、タントの28.0km/Lには及びませんからタントの広さで十分という方にはわざわざウェイクを選ぶ必要はないでしょう。
軽自動車の常識を打ち破るほど、室内空間が大きくなれば当然ながら価格も高めで、NAの2WDは135万円〜、ターボの2WDは162万円〜と従来の軽自動車の価格もクラスを超えています。
もはやポルテ/スペイド、ラクティス、キューブなどの5ナンバーモデルも十分にライバルに入ってくるダイハツ・ウェイクがどれだけ支持されるか大いに注目です。
■ダイハツの新型軽乗用車「DECA DECA(デカデカ)/仮」は軽自動車を変えるか!?
https://clicccar.com/2014/10/25/274505/
(塚田勝弘)