ついに一般ユーザーへの納車もはじまったレヴォーグ。エンジンはずべてターボ付きで、排気量は1.6Lと2.0Lの2タイプ。どっちにしようか迷うところですが、初期受注段階では約75%の購入者が1.6Lエンジンを選んでいるのだそうです。
僕も実際にレヴォーグの両エンジンを峠道や高速道路も含めて比較試乗する機会があったのですが、「自分で買うなら1.6Lだね」という結論に達しました。どうしてか?その理由を3つお知らせしましょう。
1:動力性能は1.6Lモデルで十分
ターボとはいえ排気量1.6Lで本当に大丈夫?と疑問に感じている人もいることでしょう。だけど心配要らないんです。最高出力170psに最大トルクが250Nmと、つまり自然吸気2.5Lくらいのスペックはあるのでご心配なく。しかも最大トルクを1800回転から発生するので乗りやすいのなんのって。
はっきりいって、サーキットとかじゃなければ「十分に速い」と言っていい領域です。ボクは2人乗車で箱根の山道をガンガン走りましたが、走り始めて「これだけパワーがあれば十分」という結論に達するまで時間を必要としなかったほど。マジ十分です。
サーキットまでいくと2.0Lの大パワーが欲しくなるのも事実ですが、サーキットに行く予定がなければ僕だって1.6Lを選びますよ。
2:ハンドリングは2.0Lモデルの引けを取らない
クルマによってはエンジン排気量でサスペンションの味付けを大きく変え、安いグレードだと走りが残念になっていることもあります(コストを考慮したため)。
しかし、レヴォーグにそんな差別化はなし。2.0Lモデルと同じゴキゲンな走りを、1.6Lモデルでも味わちゃうのです。スバルさん、1.6Lも手を抜かずに作ってくれてありがとう。しかも、カヤバ製ダンパーを組み合わせた標準サスペンションに満足できなければビルシュタイン製のダンパーを備えた「GT-S」だって1.6Lエンジンで選択可能。コーナリングの楽しさは、1.6L にも満ち溢れています。
3:車両価格が大幅に安く、維持費も安く済む
なんだかんだいっても、コストパフォーマンスは大事。鋭い走りをする1.6Lモデルは、「1.6GT EyeSight」が277万5600円、サスペンションを強化しインテリアをスポーティにした「1.6GT-S EyeSight」が305万6400円です。その価格は、2.0Lエンジンを積む同等グレードに対してなんと50万円以上低いもの。しかも燃費がよく、レギュラーガソリン仕様だからランニングコストも安く済みます。
というわけで結論……
サーキットに行って走ったり絶対的な加速性能に重点を置いたクルマ選びなら2.0L車がオススメ。しかし、そうじゃなければ「十分な速さ」で車両価格が安く、燃費もよくレギュラーガソリン対応の1.6Lモデルを選ぶのが賢いチョイス。
ここ試験に出るのでもう一度言いますが、ベストバランスは1.6Lです。
(工藤貴宏)