トヨタ、ホンダ、日産など国内自動車主要8社が、低燃費化や環境性能向上を目指して共同で新エンジンの基礎研究を行うそうです。
新聞報道によると、自動車8社は日本自動車研究所を交えて「AICE」(自動車用内燃機関技術研究組合)を設立、理事長には本田技研の大津常務執行役員が就いた模様。
自動車各社は同組合を通じ、大学の研究室に技術者を派遣する予定と言います。
先日、「トヨタ、ホンダ、日産、三菱4社がEV普及で新会社設立か?」の記事で、4社が共同でEVやPHV用の充電インフラ整備を進める新会社を設立するという話題をお届けしましたが、今回は内燃機関の研究に関するコラボ。
欧州では車両性能開発や制御・エンジンなどの分野で従来より産学一体となって基礎研究や標準化に向けて取り組んでおり、日本勢もこれまでバラバラだった開発体制を見直す必要性が高まっていたようです。
共同研究では各社が単独では取り組み難い高度な知見が必要な「ディーゼルエンジン」の環境性能向上に取り組むそうで、CO2排出量を2020年までに2010年比で30%低減する為の燃焼技術等を開発。エンジンの燃焼効率についても底上げを図る模様。
実務経験を持つ自動車各社の技術者と大学の研究者がデイーゼル用触媒装置のシミュレーション技術などを研究テーマとして共同開発にあたる計画。
2020年の段階でも、世界で造るクルマの8割以上がエンジン車という予測も有り、自動車各社は基礎研究の成果をガソリン車への応用も含めて実用化に結び付ける考え。
「AICE」では今年度の事業費として約10億円を計上、ディーゼル浄化技術については経済産業省が5億円を補助、残りを自動車8社で分担する模様。
MAZDAがエンジン等の低燃費技術「SKYACTIV」を開発するなど、日本車メーカーはこれまで独自にエンジン開発を手掛けて来たものの、日欧米韓の有力メーカーの主導権争いが激化しており、開発のスピードアップが必要との判断から今回の共同研究に至ったようです。
■AICE(自動車用内燃機関技術研究組合) Webサイト
http://www.aice.or.jp/index.html
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