衝撃的だったレンジローバー・イヴォークの登場以来、レンジローバー(旧レンジローバー・ヴォーグ)、レンジローバー・スポーツとスポーティ路線に大きく舵を切った感のあるランドローバー。
ブランドの根幹をなす「悪路走破性の高さを向上しながら」ではありますが、見た目が典型的なオフロード系SUVからスポーティなクロスオーバー系になると、その振り幅の大きさに驚かされるとともに、昔からのコアなファンの支持を得られるのか気になるところではあります。
さて、ランドローバー・ディスカバリーといえば、ディフェンダーをのぞいて悪路走破性を最重視したモデル。
新型ディスカバリーを示唆する「ディスカバリー・ビジョン・コンセプト」は、ステップド・ルーフやアルパイン・ライトといったディスカバリーならではのデザイン要素を採用していますが、ひと目で新時代のディスカバリーであることが分かります。
デザインだけでなく、インテリアやシートの操作性などでも新機構を満載。インパネにあるタッチスクリーンのメニュー画面を操作し、シートを倒してフラットにできるだけでなく、前方または後方にスライドさせりすることで、標準の7人乗りから6人乗り、5人乗り、もしくは4人乗りのリムジン・モードにすることが可能。
4人乗りから6人乗りまで、シートの上に荷物がなく、チャイルドシートも装着されていなければ、でしょうがボタンひとつでできるというのは驚きです。
さらに、脱着と持ち運び可能なスーツケースがドアと一体化して組み込まれているほか、シートバックに巧みに収納されたアクセサリー類は、後席の利便性も向上しています。
(塚田勝弘)