硬めでも上質な乗り心地が光る【新型ハリアー試乗記03】

まずガソリンからのデリバリーで、ハイブリッドは1月15日から発売される新型ハリアー。ガソリン仕様は2.0Lの直列4気筒DOHCを搭載し、151ps/6100rpm、193Nm/3800rpmというスペック。トランスミッションはCVTでアイドリングストップももちろん搭載されています。

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アイドリング時や冷間時に、カラカラという軽い音が室内にやや侵入してきますが、目くじらを立てるほどでもないし、アイドリングストップが作動してしまえばもちろん静粛に包まれます。

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走り出すとたとえばX3やX5のBMW勢、ポルシェ・カイエンなどのスポーツ性がかなり濃厚なハンドリングやフットワークとは異なり、乗用車派生型のSUVらしい素直な操縦性が印象的。

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試乗車の「ELEGANCE」は、ヨコハマの「ジオランダー」のOEMタイヤを装着。タイヤサイズは225/65R17で、トヨタとしては意外と引き締まった乗り味を披露します。

高速道路に場所を移すと、硬めながらも上質ななかなか乗り味で、NVHも大きな瑕疵は見当たらず、法定速度プラスアルファであれば快適なクルージングが可能。つまり、メーター読みで115km/hまで設定ができるクルーズコントロールの範囲内なら快適な高速巡航を楽しめるわけです。

山道でのフットワークはSUVとしては十分に軽快で、パワー面も普通に走る分には不満は残りません。ただし、50〜80km/hくらいの速度域でワインディングを右に左に走っていると、フロントタイヤの接地感が希薄で、もう少しタイヤの仕事ぶりが分かると安心感が増すはず。試乗車は2WDだったので4WDになれば、ロードホールディング性能も変わってくるかもしれません。

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動力性能は一般道から高速、山道までシーンを問わず必要十分という程度で、アイドリングストップの作動時間をエアコンの調整で「ノーマル/ロング」から選べるなど、エココンシャスなセッティングに感じました。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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