クルマを運転したことのある人なら、自動運転で死亡事故がゼロになる── なんて話を聞くとうさんくさい、本当かよ!? といった声が上がるのは当然ではないでしょうか。
リアルワールドで本当に達成できるのかはまだ誰も分からない、でも自動車メーカーやGoogleなどの異業種までもがそこを目指しているのは間違いありません。
事故の90%以上はドライバーのよそ見や判断ミスなどの運転ミスで、ボルボが今年から搭載している「サイクリスト検知機能」もドライバーのよそ見などが自転車事故の大きな要因として、実用化された経緯もあります。
しかも日本は、ドライバーも歩行者も自転車もオートバイも関わる人がすべて高齢者というケースが起きてもおかしくないほど、急激な高齢化社会になっています。
レーダーやレーザー、カメラなどを使ってドライバーよりも早く、遠くまで認識し、しかもドライバーよりも早く回避運転ができるなら交通事故が減るはずですし、人間だとよそ見や居眠り運転する可能性があっても自動運転車ならありません。
確かに、道路インフラや万一事故が起きた際の責任の所在、社会からの認知、ハッカーなどによるテロ対策など乗り越える課題は自動運転そのものの技術よりも高いかもしれません。
しかし、現在の交通事故死者のうち半数以上が65歳以上の高齢者という現実があり、しかも高齢者が被害者となるだけでなく、加害者となるケースも高齢化社会になるほど増える可能性も高くなるわけですから、自動運転もしくはそれに近い技術がより増えれば、ゼロになることはなくても減らせる可能性が高くなるはずです。
■トヨタが自動運転を「ITS世界会議東京2013」で披露
https://clicccar.com/2013/10/18/233586/
■日産自動車「ITS世界会議 東京2013」で自動運転車両を披露
https://clicccar.com/2013/10/16/233473/
(塚田勝弘)