ボルボV60の魅力はスカンジナビアン・デザインだけではない【ボルボV60試乗記02】

前回の試乗記でもお届けしましたが、同じエンジンを積むボルボV40「T4 SE」と比べると130kg重く、130mmロングホイールベースだけあって走り味はかなり異なります。

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V40と比べて遅いといっても試乗ステージの箱根ターンパイクでもパワー不足を露呈することはなく、ロングツーリングでも疲れ知らずに走破できるパンチ力はありそうですし、オプションのスポーツシートはホールド性、快適性のバランスに秀でていて見た目だけでない魅力的なシートに仕上がっています。

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また、フロントノーズの軽さも印象的で、空荷だとリヤサスペンションの動きは大きく、ボディの剛性感もセダンのS60よりは不利であるはずですが、ワインディングを飛ばすようなシーンでもしっかりと応えてくれるシャーシに仕上がっていますし、剛性も不足を感じさせませんでした。

そこに、パドルシフトが加わっていますからよりハイレスポンスの変速が可能で、山道だけでなく高速道路でもその存在はありがたく感じるはず。

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最後に気になる積載容量ですが、ライバルのCクラスワゴンはVDAで450L、3シリーズツーリングは495L、A4アバントは490Lで、V60は430Lですが、VDAはあくまで目安であり、積みやすさと直結するわけではないですが、容量にはこだわっていないのも確か。

しかし、登場時からボディサイドを絞り込んだスタイリッシュなデザインが身上とはいえ、「40:20:40」の分割可倒式後席は長尺物から大きな荷物も積載しやすく、助手席背もたれを倒せば3mの長尺物が積めますし、ラゲッジネットはもちろん、グローサリーバッグ・ホルダーは荷物の固定などに重宝するなど、使い勝手の高さはさすがのひと言です。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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