現在、2代目に移行しているコンチネンタルGTは、ベントレーを代表するモデルでクーペとコンバーチブルをラインナップしています。VW傘下でもその威光は陰りを見せることなく、いやVWの技術を使えるからこそグランドツーリングの頂点を維持しています。
今回、フランクフルトモーターショーで披露されたV8モデルのスポーツバージョン「V8 GT S」のクーペとコンバーチブルは、ステージの中央に配置され、主力車種としての期待値の高さがうかがえます。
528ps/6000rpmを誇る4.0LのV8エンジンは、パワーもさることながら680Nmも大トルクを1700rpmで発揮するという「トルクこそクルマを走らせる」という最近の欧州のトレンドに沿うもの。
トランスミッションは8速のZF製オートマチックで、クーペモデルは最高速309km/hに到達。もちろん環境性能にも配慮され、満タン時には805kmの航続が可能な10.6L/100kmの燃費を達成。CO2排出量は254g/kmと数値自体は小さくありませんが、ボディサイズと排気量を考えると十分に健闘しています。
足まわりはベースのV8モデルよりも10mmローダウンされ、フロントのスプリッター、リヤディフューザーなどで空力性能も磨き上げられています。
外観では専用の「V8 S」フェンダーバッジや20インチのアルミホイールからのぞく赤いブレーキキャリパーなどが見どころ。
内装は全17色からトリムの選択が可能で、クロム素材を各所に配するなど高級感とスポーティさの巧みな演出も魅力です。
(塚田勝弘)