今年のル・マン24時間レースまであとひと月ちょっとですが、今回はル・マン24時間レース出場マシンの車載映像を紹介します。といっても半世紀以上前のものです。1956年、ジャガーDタイプに前年度の優勝者マイク・ホーソーンが乗って運転します。
いろいろおもしろい点があるんですが、これレース中じゃないんですね。当時の撮影機材は超大がかりで、とてもレース中になんか撮影できなかったんじゃないかと思います。冒頭ホーソーンが乗り込むシーンを見ると、なんだか鉄板で作った大げさな器具にマイクを搭載して、ホーソーンの口もとにマウントしているようです。
また、レース中じゃないっていうことは、一般人が走ってるんですね。現在とちがってのどかなもんで、クルマの数は非常に少ないんですが、自転車がけっこう走っています。それをブチ抜いてホーソーンは爆走します。ちょっとスリリングです。古い動画のはずなのに画質がけっこう鮮明なのがうれしいですね。ちなみにこの年はホーソーンは優勝できなかったんですが、別のドライバーが運転するジャガーDタイプが優勝しています。
補足ですが、この前年度はル・マン史上最悪の死者数を出した大事故が発生した年でした。ホーソーンもその事故に関わったドライバーなのですが、その中で優勝を遂げたわけです。
(まめ蔵)