三菱自動車は2013年もパイクスピークにEV「MiEV Evolution II」でチャレンジ!

三菱自動車は今年も米国コロラド州で開催されるモータースポーツ「パイクスピー ク・インターナショナル・ヒルクライム」に参戦します。昨年2位に終わったくやしさをばねに、今年は総合優勝目指します。

三菱MiEV EVO IIパイクスピーク2013_10

ドライバーはパリダカも制したおなじみの男、増岡浩選手(監督兼務)と二輪でパ イクスを6度も制しているアメリカ人のグレッグ・トレーシー選手の二台体制。昨年 よりも充実した体制に本気度が伺えます。  注目のマシンは、昨年のほぼノーマル・パーツを使ったEVOⅠから発展。開発中の 先行試作品(将来的に市販車に搭載の可能性アリ)を用いることで性能をアップ。車 体の下に高容量バッテリーを収めて低重心化を図り、フロント2個、リアに2個と4 モーターとなった制御はランエボなどでおなじみのS-AWC(スーパー・オールホイー ル・コントロール)やAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)を採用。レースで勝 つために既存の技術と先行開発部品を組み合わせての投入です。

個人的にはアウトランダーPHEVのモーターを使った、路面の状態を問わない滑らか かつ優れた駆動制御と、違和感のないドライブフィールに感動したものです。セン ターデフのない4WDはステアフィールも上質で、21世紀を感じただけに、レースから のフィードバックは、ますますクルマを進化させていくと期待しています。

三菱MiEV EVO IIパイクスピーク2013_08三菱MiEV EVO IIパイクスピーク2013_09

そうそう。昨年よりも45秒のタイム短縮を目指すことから、動力性能で15秒、空力 で10秒。そしてレギュレーション変更で今年から装着できるスリックタイヤで10秒を 稼ぎ出し、ガソリン車を含めた最速タイムを狙うそうです。

ここでこのパイクスを簡単に紹介してみますと、ロッキー山脈にあるパイクスピー ク山を標高約4300㎞の頂上まで標高差1500mを一気に駆け上がる四輪&二輪の競技。 例年7月4日の「独立記念日」近くに開催されることが多く。2013年は6月30日に決 勝が行なわれます。開催は91回目を迎えて、北米ではインディカーで佐藤琢磨選手が 優勝を期待されるインディ500に次いで長い歴史を誇るレースです。別名「雲に向かうレース」と呼ばれており、近年は舗装路が増えましたが、ガードレールがない山道 を高速で登るその様は「誰がこんな危ないイベントを考えたんだ!」って感じです。

思えば三菱参戦の予定は2011年でしたが、東日本大震災でキャンセル。当初の予定 から数えると、3年目ですので、一年前倒しで三度目の正直(結果)が出るとうれしいですね。 発表会場には、部品供給を行なうパートナー企業のスタッフも列席しており「EVを レースで進化させてやる!」という意気込みを感じました。

スペシャルサイトはこちらhttp://www.mitsubishi-motors.com/jp/events/ppihc/2013/index.html

(佐藤みきお)