2013年の3月2日・3日に渡り、群馬県川場スキー場で開催された「SUBARU SUV Snow Meeting」。大荒れの天気の中、新型フォレスターに搭載される「X-MODE」の実力を体験してきました。
新型フォレスターに搭載されるX-MODEとは、VDC(横滑り防止装置)やAWDの駆動配分、ブレーキなどを統合制御し、滑りやすい路面でも瞬時に路面をとらえて脱出することができます。
X-MODE体感試乗のために用意された特設コースを見て筆者は驚愕!短い直線とパイロンスラロームを組み合わせたものですが、スラローム部分がかなり深くえぐられたわだちになっていたのです!
コースとして作られているものの、川場スキー場までの路面より、はるかに過酷な条件となっていました。
スバルのシンメトリカルAWDの走破性の高さは4台連続レガシィを乗り継いでいる筆者にとっては実体験済みのものでしたが、ここまで荒れた雪道での走行は初めての体験!
試乗車は新型フォレスター 2.0XT EyeSight。
まずはX-MODE OFF・VDC ONの状態でコースイン。同乗して頂いたスバルの方に「思い切りラフな操作をしていただいた方が、違いを体感しやすいとおもいます。」と言われ、深いわだちに躊躇していましたが思い切り行かせていただきました。
X-MODEがOFFの状態でも200mmのロードクリアランスと、VDCの綿密な制御により、深いわだちでもスタックすることなくスラロームをクリアしていきます。
しかしスタッドレスタイヤを装着したフォレスターと言えど、深いわだちから抜け出す際には一瞬タイヤが空転してからトルクがかかるので、雪道に慣れていないドライバーは、ヒヤッとする瞬間かもしれません。
続いて2周目はX-MODEをONにして同じコースを周回。するとどうでしょう!同じペースで入って行っても、わだちからの脱出やコーナリング時の安定性が向上しているではありませんか!
免許を取ってから、あらゆるクルマでスキー場通いをしてきた筆者にとっては、これほど悪条件の路面をイージーにクリアして行ける走破性の高さには頼もしさを感じます。
X-MODEは新型フォレスターの2.0iを除く全車に装備されており、速度が0km/h~20km/hでONにすることが可能です。FB20エンジン搭載車には、アイドリングストップ機構が採用されていますが、X-MODEがONの状態ではアイドリングストップ機構はOFFになります。X-MODEは低速での走行時に悪路走破性を高める機能なので、速度が40km/hを超えると自動的にOFFになります。
X-MODE搭載車にはマルチファンクションディスプレイが全車に標準装備されており、動力伝達状況や、ステアリング舵角、VDCの作動状況が一目でわかるようになっています。写真の状態は、X-MODEがONで左にステアリングを切っている状態で、駆動配分と左側前後輪に制御が入っている状態を表しています。
スバルの方のお話よれば、X-MODEは雪道に慣れていない方でも安心してドライブしてもらえる機能でもありますとのこと。
たしかにラフな操作でも安定した走りが可能なX-MODEは雪道初心者にも強い味方と言えそうです。
(井元 貴幸)