レクサスの「スピンドルグリル」の進化でシェア拡大を狙う?

2012年度世界販売台数で2年ぶりにGM、VWを抑えて首位に返り咲いたトヨタ自動車。 

Lexus GS

2013年度は991万台(2012年度 975万台)を目標に設定しているようで、北米やタイ、インドネシアなどのASEAN諸国での好調により、1000万台超えも十分有りえそうな状況。

その中で国内販売についてはエコカー補助金終了に伴う反動や4月に予定されている自賠責保険料の11.6%値上げなどで新車販売が2割程度減少すると見込んでいるようで、2012年度実績の169万台を下回る140万台の計画となっています。

一方、2012年度世界販売に於けるレクサスのシェアについては米国が1.7%(トヨタ12.7%)、欧州が0.2%(トヨタ4%)、国内0.8%(トヨタ44%)といった状況で、まだまだ小規模な状況。

そのような情勢の中、産経新聞が伝えるところによると、トヨタが2012年1月に発売したGSシリーズを皮切りにES(米)、LX(米)、RX、LS、HS、ISと順次導入を進めて来たレクサスの「スピンドルグリル」について、次期モデルでは紡錘形に固執すること無く開発を進めていることを明らかにしたそうです。 

Lexus LS

トヨタはBMWやBENZなどの欧州勢にならって、ひと目でレクサスと識別できるラジエータグリル・デザインをラインナップ車種に展開することで認知度やイメージの向上に繋がると判断して進めて来た訳ですが、「デザインが制約されて自由度が狭まる」との社内意見浮上により、「スピンドルグリル」としての統一感を残しつつデザイン改革を進めることにした模様。 

Lexus HS

欧州勢が伝統的なラジエータグリルのデザイン・モチーフを踏襲しながらもグラフィックに工夫を加えながら新しさを創出していることから、トヨタもその路線に乗せる意図が有ると推測され、北米を中心に前年比で23%の販売増を記録しているレクサスブランドの更なるシェア拡大を目指しているものと推測されます。

 (Avanti Yasunori) 

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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