電気自動車BMW i3は軽量カーボンボディで駆け抜ける悦びを演出

BMWが新ブランドとして立ち上げる「BMW i」。「大都市での持続可能なモビリティの実現」という、必要なのは解るのですが具体例が想像できない、壮大なプランが発表されました。そこでBMWは、世界ツアーの一環として10月6日から8日(開催時間は10時~25時!:8日のみ23時)にかけて、東京の六本木ヒルズでその可能性を一般公開します。

展示されるのはBMW i3コンセプトとi8コンセプト。これだけなら東京モーターショーでも展示されましたが、今回はさらにCFRP(以下カーボン)で作られる基本骨格「ライフドライブ」も日本で初めて展示されます。

実際に近くで見ると凄いです。確かにカーボンは新しい素材ではありません。F1などのモータースポーツでは定番の技術です。ですが量産市販車となると高価な素材だけに、クルマ好きには垂涎といえるでは? それをBMWは販売するというのです。確かにBMWは早くからカーボンルーフを導入するなど積極的なメーカーでしたが、これにはびっくりです。

目の前にすると「なるほどこいう構造になっているのね」という感じなのですが、カーボンだと思うと凄く軽そうで、手に取ってみたくなりました(さわっちゃダメですが実際に人間が持てる重さだそうです)。

そしてカーボンを用いる理由ですが、これもBMWらしいです。大都市の渋滞を考えるとCO2を排出しないEVが望ましい。しかしバッテリーやモーターなどでエンジンを差し引いてもクルマは重くなる。BMWはサステイナブル(持続可能性)を掲げているけれど「駆け抜ける悦び」を忘れたわけではない。

つまりEVでも楽しい走りを捨てられないからカーボンというわけです。

加えてサスペンションなどを支える下部ユニットの「ドライブ・モジュール」は100%アルミ合金製で、リチウムイオン・バッテリーは車体下部にマウント。低重心化も実現しています。おまけにカーボンですから耐衝撃性にも優れており、万が一の事故の際にも切った貼ったでリペアできるそうです。

聞くところによると日本でも2013年中に発売したい、というBMW i 3。着実に未来って近づいているのですね!

BMW i 3コンセプト
全長×全高×全幅:3824×1530×1766mm
ホイールベース:2570mm
乗車定員:4名
車両重量:1250kg
最高出力/最大トルク:170ps/25.5kgm
最高速度:150km/h
航続距離(通常の運転条件で):130-160km
バッテリー充電時間:標準 100%まで6時間
バッテリー充電時間:オプション 80%充電まで1時間
トランクルーム:約200L
(佐藤みきお)