2012年8月10日、国土交通省より全日本トラック協会へ宛てて「事業用トラックの事故発生状況を踏まえた事故防止の徹底について」という要請がありました。
警察庁による平成24年上半期の交通事故統計になれば、その発生数、死者数とも前年比で減少傾向にあります。
しかし、第1当事者別でみると自家用自動車(乗用車・貨物車合計)が前年比でマイナス10.3%と減っているのに対して、事業用は前年比8.0%(202件)と増えています。とくに事業用大型貨物車は23.4%(95件)、普通貨物車で42.9%(10件)と大幅に増加しているのが問題視されているとのこと。
ちなみに、過去10年間の上半期における事業用貨物車が第1当事者となった死亡事故件数は以下の通り。
2003:294件
2004:321件
2005:278件
2006:250件
2007:255件
2008:184件
2009:173件
2010:185件
2011:161件
2012:179件
大きくみれば減少傾向にありますが、とくに攻撃力の大きな大型貨物の事故が増えていることが、今回の要請につながったといえそう。
乗用車に乗るユーザーも、大型貨物の事故に巻き込まれないよう、また急な割り込みなど大型貨物へ悪影響を与える運転をしないよう、気をつけたいものです。
■事業用トラックの事故発生状況を踏まえた事故防止の徹底について(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha02_hh_000106.html
(山本晋也)