プリウス & CR-Z、ますます熟成が進むハイブリッド勢【スーパーGT 富士公式テスト】

8月9~10日に富士スピードウェイで行われたスーパーGT公式テスト。今回のテスト、GT300クラスではハイブリッド勢の速さがかなり際立ちました。

コースレコードを叩き出したエンドレスTAISAN911に告ぐタイムを記録したのは、デビュー間もないMUGEN CR-Z GT!1分41秒149と、もう少しで40秒台突入かという勢いです。

3番手は菅生戦優勝のS Road NDDP GT-Rで1分41秒683。

そして4番手にプリウス!apr HASEPRO PRIUS GTが 1分41秒739です。

5番手はGAINER DIXCEL R8 LMSが1分41秒901。

6番手のエヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電までが1分41秒台という凄まじいタイムアップ。そして参加した全てのGT300マシンが昨年の第6戦富士の予選スーパーラップで谷口選手が出した1分43秒416を上回っています。例えばDIJON音々CALLAWAYワコーズEDは1分42秒771。

そんな中、やはりCR-Zの速さは光ります。なんせストレートが速い。このディメンションでストレートが速いというのは信じがたいのですが、ピットビルの屋上で見ていると、タイヤセッティングの合っていない状態のGT500マシンを追い抜くことすらありました。

菅生ではいい位置にいながらピット作業のもたつきと、エンジンがかからないというトラブルでポジションを下げてしまったCR-Zですが、性能的にはすでに優勝を狙えるところにいるようです。

そういった意味では、プリウスも充分に優勝を狙える性能を持っているといえます。もう、レースを左右するのは作戦だけなのではないか?そんなことを想像させる公式テストでした。

余談ですが、プリウスは本当にピットロードではモーターだけで走っていました。レース中は他のマシンの走行音で全然わからなかった。やはりモーターが静か過ぎるからなんでしょうか。

(北森涼介)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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