STIが作った「tS」は、うれしい2重人格(車格)!?【エクシーガ マイナーモデルチェンジ】

300台限定の「エクシーガ tS」はエクシーガ2.0GTをベースにSTIが味付けを施したコンプリートカー。

いやいや、乗ってビックリしました。乗り心地が抜群にいいんです。「STI」っていうとラリーやレースなどのイメージがあるのでハードな足回りかと思いきや、乗り味がぜんぜん荒くない。

正確にいうとサスペンションは締め上げられていて足の動きからそれを理解できるんですが、アタリが柔らかいので乗員に硬さを感じさせることがないんですよね。ぶっちゃけ、車体の動きをうまく抑え込んでぐらつきがないからノーマルよりも乗り心地がいいと感じる人だって少なくないでしょうね。

もちろん、いくら乗り心地がよくても走りがスカスカだったらダメダメですが、当然そんなことあるはずもなく、ワインディングロードは楽しめるし、高速道路は抜群の安定感。そりゃそうです。STIのコンプリートカーですからね。ステアリングを操作したときの手応えがノーマルよりもしっかりしていて安心できます。

エクシーガtSの最大のポイントは、そんなふたつの顔を持っていること思うんです。普段は同乗者の誰にも不快な思いをさせないファミリーカーミニバン。運転好きのパパがドライブするときは、楽しく走れるスポーティーカー。こういう2重人格(2重車格!?)だったら、大歓迎ですよね。

ちなみに開発時の走行テストでは、常に3列目に人を乗せて乗り心地をチェックしていたんだとか。

(工藤貴宏)

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この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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