シトロエンDS5が日本でも発表になりましたが、まだ新しいDS(DS6?)があるそうですから楽しみですし、プレス発表会では“日本では古くて新しいブランド”とシトロエンをアピールしていましたから、ディーラー網の充実化と合わせて、いままで同銘柄のお客ではない層からも確かに注目度は高まりそうです。
シトロエンの魅力といえば、やはり独創的なメカニズムや装備でしょう。でもお家芸のハイドラクティブは装備されません。また、センターパッドが固定されるセンターフィックスステアリングも残念ながら未装備です。
DS5はワゴンでもクーペでもないクロスオーバーフォルムに加えて、ヘッドライトからドアミラー手前まで延びるサーベルラインが目を惹きます。でも個人的にはヘッドアップディスプレイやシトロエン初のスマートキーシステムでもなく、「ウォッチストラップ」と呼ぶ時計のバンドをイメージしたというオプションの本革シートが最大の見どころに感じました。座ってみるとレザーシートなのに背中のフィット感が高く、夏場でもムレにくいんじゃないかな、という印象です。
400万円からの価格となると、Cクラスや3シリーズなどの強力なライバルがひしめきますが、個性や独創性という意味では敵なしという印象です。もちろん、乗り手を選ぶキャラなのは間違いありませんが。
(塚田勝弘)